私は、今から20年ほど前に浜松城で購入し
たが、定価は印刷されておらず、浜松市内のみ
で限定発行されたものだ。書店で販売されてい
なかったので、今や激レア商品で入手困難とな
っている。家康研究に関しては、わずか約40
頁(すべてカラー印刷)に重要事項を圧縮網羅
されている。ヤフオクでは、手に取れないので
下記に目次と重要項目を私が書き写し、さらに
私の解説で、しっかりと紹介したい!
【 目 次 】
・はじめに
●「浜松城の沿革」※曳馬城
●「戦国時代の大名」
●「出世城」※家康・太田資宗(大坂城代)・松平伊豆守(老中)他
●「浜松城の歴代城主」
●「浜松城以前、そして築城」
●「城郭の全容」※天守台・本丸・野面積石垣・二の丸・三の丸・出丸・水利・櫓・曲輪・堀・縄張り、他
●「家康をめぐる悲劇」
・悲運正妻・築山御前※御前谷刀洗い池・清滝寺・二俣城、他
・21歳の若さで自刃した信康※大久保忠世・服部半蔵、他
・家康の異父弟・松平源三郎康俊※康俊墓所
●「家康惨敗の三方ケ原合戦」※魚鱗の陣 対 鶴翼の陣・信玄本営・武田軍駿河侵攻見取り図、他
●「犀ヶ崖古戦場」※成瀬藤蔵正義・夏目次郎左衛門、酒井忠次の陣太鼓・宗円堂、他
●「昇進の道歩む歴代城主」※家康直筆古文書・安泉寺・久能山東照宮、他
●「城下町・宿場町としての浜松」※浜松城略絵図・浜松御城下略絵図、他
●「東海道のほぼ中心浜松宿」※浜松本陣見取り図・駿河の要衝・広重の東海道五十三次絵図、高札場、他
●「藩の御用役、十職三品」
●「農民政策と浜松」※徳川七ケ条定書・遠州総検地、他
●「家康をめぐる女たち」※於万の方・西郷局・阿茶局、他
●「堀川城の惨劇」※奥平久賀斎・木原吉次、他
●「家康と伝説・風土」※風立ちの楠・小豆餅・銭取・甘露寺・浜納豆・妖刀「村正」・名刀「光忠」、他
●「五街道の一つ」※今切口・新居関所・姫街道、他
●「賀茂真淵を訪ねて」※真淵の御宸筆・臨江寺・真淵神社、他
●「徳川十六将図」
●「浜松城・浜松藩年譜」
●「浜松城周辺イラスト観光地図」
●「歴史の散歩道」
【略伝・浜松城と家康】
大きな試練が英雄を育てる。若き徳川家康に
とって、甲斐の虎・武田信玄こそ最大の宿敵で
あった元亀元年(1570)、家康が飯尾氏の居城
であった曳馬城に入り、浜松城と改称・修築し
た。元亀3年の秋、風雲急を告げた、信玄は京
を目指し甲斐を出立。一説には、2万8千人の
軍勢で、織田信長を滅ぼすことが目的であった。
同年12月12日、信玄は家康が籠城する浜松城
を、まったく眼中にしていなかった。同城北方
を゛悠々と素通りして、三方ケ原台地へ向かい
進軍。若き家康は、陽動作戦に引っかかった。
一部の重臣は、慎重な信玄の罠だと反対したが、
家康は精鋭8千の兵で背後から追撃。織田軍の
佐久間信盛の3千が加わった。
同日夕刻、三方ヶ原台地に、徳川織田連合軍
は到着するも、天下無双を誇る、武田騎馬隊が
万全の構えで待ち構えていた。さらに武田軍は、
新手、新手を間断なく繰り出せる〝魚鱗の陣〟
を敷いていた。敵は大軍、連合軍は防備が手薄
な〝鶴翼の陣〟。連合軍は、わずか2時間で武
田軍に撃破された、死者は武田軍の十倍日以上
、
多数の武将も戦死。家康は、旗本の重臣に守ら
れながら、恐怖からの脱糞をしながら浜松城へ
逃げ込んだ。その情けない表情を、絵師に描か
せ、生涯の戒めにした話はあまりに有名である。
本書には、この三方ヶ原や姉川、長篠などの
戦いの詳細、岡崎から浜松への移転背景、信長
の本能寺での横死、秀吉の天下統一、大坂の陣
での豊臣家滅亡。そして、江戸期の浜松城主代
々まで、あまねく綴られている。地元郷土史料
ならでは、古文書や古地図、古絵図、城郭図、
合戦時の両軍陣形図、徳川十六将図、東海道五
十三次浜松宿見取り図、各種資料写真、イラス
ト、関連年表など100点以上が所収されてい
る。浜松城は江戸二百六十余年を経て、明治維
新に廃城となった。第二次大戦後、天守閣を復
興し御当地観光の目玉となった。最後に「野面
積み石垣」は実に見事、一見に値する。
【本の状態と発送に関して】
本の状態、20年以上も前に歴史旅で購入し
たものだが、保存状態のよい「美本」である。
送料はゆうパケットかネコポスでよろしければ
当方で負担いたします。