交際の終焉を経て制作されたという本作は、自身が、愛や孤独、恋愛における常識をめぐる複雑な問題と向き合った親密な作品となっている。その結果誕生したのが、80年代から90年代にかけてのR&B、ソウル、ポップ、ディスコのビッグ・スタジオ・プロダクションからインスピレーションを受け、そこに現代というレンズを通してフィルターにかけた、変幻自在のサウンドを披露する全10曲入りのフル・アルバムとなっている。自らが作曲しプロデュースも手がけた本作には、 〈Paul Institute 〉の共同設立者であり、20年代UKシーンの最重要プロデューサーであるジェイ・ポールから、父であり伝説的セッション・ベーシストのピノ・パラディーノ、兄でありユセフ・デイズのベーシストでもあるロッコ・パラディーノ、有名ドラマーのスティーヴ・フェローネ、そしてロブ・ムースのストリングスなど、著名なミュージシャンや親しい友人たちが参加している。