平成4年(1994)に、新人物往来社から出版された
『歴史研究」1月号で特集は「琉球の歴史」である。目次
は下記のとおり。
本日(令和2年6月23日)は、太平洋戦争における本
土決戦で一番悲惨な敗戦をした沖縄にとって、戦後75年
の佳節を迎えた日である。それだけに沖縄は、今も反戦の
息吹と平和憲法を護る市民運動が根強く残っている。
琉球とは、もともと中国側からの呼称である。14世紀
に現在の沖縄島に北山・中山・南山の三つの小国家ができ、
これを〝三山時代〟という。その後、中山が統一王朝を樹
立し、明に朝貢し大陸文化を輸入した。慶長14年(16
09)、秀吉の命もあり薩摩藩に征服されたが中国との関
係も維持した。
明治政府は、明治5年(1872)琉球藩を設置。さら
に同12年(1879)王国体制を解体して沖縄県を設置
した。時を流れて、平成12年(2000)「琉球王国の
グスク及び関連遺産群」の名で、今帰仁城跡、座喜味城跡、
勝連城跡、中城城跡、首里城跡、園比屋武御岳石門、玉陵、
識名園、斎場御岳が世界遺産(文化遺産)に登録された。
本書は、琉球史、なかんずく沖縄史を学ぶ上では、実に
コンパクトにまとめてある良い史料である。
【目次】
●「琉球・沖縄の基礎知識」(斉藤政秋)
●「古代の日琉交流」(重村英雄)
●「為朝伝説はどうして生まれたのか」(小沢和也)
●「三山時代から統一王朝へ」(境 淳伍)
●「薩摩と琉球使節」(岡本陽子)
●「琉球王・尚氏と薩摩島津氏」(斉藤 馨)
●「苦悩する近世琉球の指導者」(大島克弘)
●「慶長以前の琉球と薩摩の関係」(橋口静夫)
●「維新立藩と尚氏の御子孫」(川口素生)
●「琉球の帰属問題と台湾出兵 」(熊谷光久)
●「沖縄にとって〝復帰〟とは」(伊藤浩睦)
上記の特集記事以外にも、次のよう興味深い記事も所収
されている。
●「古代史と倭人」(森 和斗)
●「義朝は湯殿で殺されたのか」(江本好一)
●「みちのくの金と鉄」(小野寺永幸)
●「大石神影流・大石進」(加来耕三)、他。
【本の状態と発送に関して】
本の状態は、全体的には「上」の部類だが、経年の
ヤケが若干見受けられる。あまりに神経質な方は御遠
慮して下さい。発送はゆうパケットかネコポスを予定
している。