レビュー
ブリンク182やオフスプリングやグリーン・デイを聴いたことがあるなら、
本作を聴いていようがいまいが、SUM 41の音を知っているはずだ。
このカナダ出身の4人組の奏でるカリフォルニア・パンクはありふれたサウンドだが、
それが効を奏しているようだ。
SUM 41はポップなスリーコードロックをせわしないスピードでプレイし、
なぜ少年の悪ガキな面という大事なことを気にかけ、取り上げないかと歌う
(「Going, Going, Gonorrhea」のプロモーションビデオを見ればわかる。
バンドはリスナーが自宅でしてはならないありとあらゆる危険で子どもっぽいことを繰り広げている)。
もちろん、この手のサウンドは、これまでにすべてやり尽くされたものだが、
お馬鹿で生意気な態度がレコード会社に金をもたらしている限りは、
延々と焼き直しされ続けるはずだ。
こうしたパンク・バンドは不慣れな分野には少しも足を踏み出さないものだが、
それでもSUM 41は本作にラジオのリスナーを心をつかむあらゆるフックを詰めこんでいる。
威勢のいいボーカルとコーラス、とどろくドラム・ソロ、猛烈なギターによるトラックは、
エネルギーをほとばしらせながら、この目ぐるましいアルバムを明るく彩っている。
(Jennifer Maerz, Amazon.co.uk)