こちらは、日本の伝統工芸品である金沢箔を用いた金屏風、六曲半双です。

金箔が贅沢に施されたこの屏風は、光を反射し、室内に華やかで格調高い雰囲気を生み出します。
伝統と職人技が融合した逸品で、豪華さと上品さを兼ね備えた佇まいは、空間に特別な価値をもたらします。

金沢箔は、日本の金箔製造の中心地として名高い石川県金沢市で生産される金箔のことです。
その歴史は16世紀に遡り、安土桃山時代や江戸時代にかけて茶道や華道の隆盛と共に発展しました。
豊臣秀吉が築いた「黄金の茶室」など、金沢箔は豪華な建築や美術品に使用され、
日本の美術工芸に大きな影響を与えてきました。

金沢箔の特徴は、何と言ってもその極限まで薄く仕上げられた金の薄さです。
金沢の職人たちは、0.1ミクロン以下という髪の毛の約1/10,000という驚くほどの薄さにまで金を延ばす技術を有しています。
金箔が薄くとも一切の破損なく、均一に仕上がるためには、高度な技術と熟練の職人技が不可欠です。
金箔の輝きは華やかでありながらも上品さがあり、光の加減によって様々な表情を見せます。

また、金沢箔はその美しさに加え、酸化しにくく、長期間にわたって輝きを保つ性質を持っています。
この特性により、屏風や襖絵、神社仏閣の装飾、また最近では工芸品やファッション、建築内装に至るまで、
さまざまな分野で重宝されています。

さらに、金沢は湿度が高い地域であり、この環境が金箔を扱う際に最適であるとされています。
湿度の調整がしやすく、均質な金箔を作るために適しているため、金沢は「金箔の街」としての地位を確立しています。

このように、金沢箔の屏風は、単なるインテリアや美術品としてだけでなく、
日本の伝統と職人の技術が集約された特別な存在です。
金沢箔を使用した金屏風は、まさに日本の美意識と歴史を象徴するアートピースであり、空間に威厳と格式をもたらします。

六曲のデザインは、広がりを感じさせる造りであり、
和室や茶室、または現代的な空間においても印象的な背景として映えます。
金沢箔の細やかな輝きが、時を超えて人々の心を惹きつける伝統美を表現しており、
式典や迎賓の場にもふさわしい存在感を放ちます。

この金屏風は、空間を格上げするだけでなく、
日本の美意識と伝統を象徴するアートピースとして、永く愛されることでしょう。
大変おすすめですのでこの機会にぜひ！！！


コンディション：中古のため写真のように傷、汚れ、連結部剥がれ、裏面に穴ありますがその他は全体的に美品です。


展開時サイズ横約300センチ奥行き60センチ高さ212.5センチです。
折り畳み時サイズ横72センチ奥行き11.5センチ高さ212.5センチです。