このWestern Electricの古いワイヤーは、どこまでも繊細な表現に長けています。 まるで爽やかな風が吹いて来たかの如く音楽の表情が明るくなる、そんな印象から始まり やがて深みに連れて行ってくれます。低域から超高域までレンジも豊かで、スムースな繋がりです。これだけの知的なセンスのワイヤーもなかなかありません。
流石はWEのヴィンテージ！！

James Taylor「Sweet Baby James」を聞きます。Gibson J-45 の響きが何と繊細なタッチで、高域まで録音されていたか理解するのに１秒もかからない。弦の張り感やアタックも存分に表現します。ボディの大きさも丁度いい。何よりもギターもヴォーカルも 音像が前に出てくる。このことが、すばらしい臨場感と 先ほどから感じている 爽やかな風を浴びているような感覚をもたらしています。「優しい人なんだろうなぁ～Jamesって」と思ってしまいます。ベスト・マッチです。

では、Pat Methenyなどはどうなるのか？シンバルレガート（おそらくPAISTE製22インチが左右で2枚）のタッチの繊細さがまず耳に滑り込んできます。少し見えにくかったコンサートグランドピアノの和声がとても明瞭になり これは音楽の中身（縦軸の構成）を知りたい人にとっては たまらない魅力です。嬉しい事にWood Bass が とてもドライブしてくれます。これは予想外のことで、知的な表現と相まってGroove感も持ち合わせている達者なワイヤーだと理解しました。今聞いたソースはGeffin（US）からリリースされた曲でしたが、ECM（Euro）系や北欧系のJAZZにもとても高いレベルで応えてくれます。「透明感」とか「静けさ」とか「凛とした」とか・・・言葉としてはそのようなイメージです。WEの50～60年前もしくはそれ以前の物は、その「分析力と音楽的な表現で本当に凄いのだ」と このワイヤーが教えてくれます。

因みに、クラシックはいいですよぉ～！このワイヤー。透き通った空気の中で壮大なドラマを楽しめます。

RCAピンケーブルなどの配線材、自作のアンプ用配線材に是非お試しください。DAコンバーターのアウトからのラインケーブルやCDからのアウト、またはプリアンプからメインアンプまでの配線材などとしても大変優れたワイヤーだと思います。是非このワイヤーの繊細な反応をお楽しみください！！