三代目三遊亭圓右(1923~2006)の「とっても、たにん(他人)と
思えない」直筆サイン色紙である。あの〝つるつる頭を磨き上げ
る〟「エメロン石鹸」のテレビCMは、圓右晩年のものなので40
代以上の方には記憶の片隅にあるのではなかろうか。かの夏目
漱石は「弱者が強者に立ち向かうには、笑いう呼ぶ滑稽さが必要
だ!」と言っているが、まさに、ひょっとこキャラはそれを顕現して
いる。
温かみある語り口の中にもメリハリがある。新作落語一筋で、
十八番は師匠ゆずりの『銀婚式』や『日蓮記』、『青い鳥』や『酒の
素』、『天皇陛下とモリアオガエル』はもとより、師匠今輔の「おば
あさん落語」も継承し、『温泉おばあさん』や『七夕おばあさん』、
『再会おばあさん』などで色気と茶目っ気のあるおばあさんを演じ
ていた。
平成18年3月22日、前立腺がんのため死去。82歳で他界し
た。 趣味は釣りで、特に川釣りが好きだった。本サイン色紙は
「福運を呼ぶ縁起もの」なので、いかがですか・・・。
古いサイン噺家の色紙は、実に丁寧に絵を描き、端正な字で
記している。出先で落款がなかったののか「贈」の印を赤ペン
で記すしている。三遊亭圓右の千社札の寄席文字もお見事だ。
なお、発送はレターパックライト(370円)でよろしければ当方
が負担いたします。