2562ことDAVE HUISMANSは、これまでにPINCHが主宰するブリストルのレーベル・TECHTONICから2枚のアルバムをリリースし、MARTYNやSCUBAらと並びダブステップとミニマル、そしてデトロイト・テクノをも繋ぐポスト・ダブステップの急先鋒としてシーンを大いに沸かせてきた逸材である。また、別名義のA MADE UP SOUNDでは、よりディープでアトモスフェリックなフロア向けトラックを世に放ち、テクノ~ハウスDJから熱心な支持を集めている。本作「FEVER」は満を持して発足させたセルフ・レーベル・WHEN IN DOUBTからのリリースで、なんと70年代中盤~80年代前半のアンダーグラウンド・ディスコの再解釈をコンセプトにしているとのことだが、その面影は全くと言っていいほどない。水面を跳ねるかのような独特の音色のビートがつんのめるM-2"Cheater"、先行でシングル・カットされ話題沸騰中のコズミック・サイファイ・ミニマルM-4"Aquatic Family Affair"、MARCEL DETTMANやBEN KLOCKのようなOSTGUT系ハード・テクノとも共振するダブ・テックM-8"Brasil Deadwalker"など、ベース・ミュージック本来の強靭なベースラインはそのままに、作品全体としてはこれまでよりもさらにテクノへのアプローチを強めている。ダブステップ通過後の新たなアーバン・エレクトロニック・ミュージックはまさにこの「FEVER」から始まる!