デノンのブックシェルフ型スピーカー「SC-E252」です。
以下の整備を施しています。
・ ネットワークの再構築
・ 配線の引換え
・ バインディングポストの交換
・ バスレフダクトの交換
・ 吸音材の変更
ディバイディングネットワークを分解、再構築しています。(写真9枚目右下)
コンデンサーはすべてJantzenAudio製としています。HPFの一段目を電解からPETフィルムコンデンサに変更。容量は2.2uFから2.7uFに増補。
HF側のアッテネーターは、無誘導性抵抗器をチョイス。抵抗値を1.5Ωから2.0Ωに調整。
コイルは既存再利用です。なお、LF側の変更はありません。
上記に伴い、ケーブルをすべて引き換えています。OFCケーブルです。
背面のバインディングポストは、同形の新しいものに交換しています。(写真同左下)
バスレフダクトは、紙からフォステクス製の樹脂一体型に換装しています。(写真同上二枚)
共振点はオリジナルと同じになるよう加工してあります。
軟質のフェルトの吸音材は一部を撤去し、PET製硬質フェルトに変更しています。
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キャビネットは、全体的に薄い擦り傷があります(写真3~7枚目)。表層にシリコンポリマーを薄くかけてあります。
前面ネットは、ピンホールのような極小の穴がひとつあります(写真2枚目右上)。探さないと見つけられない程度です。
ロゴの黒色の塗装が少し剥げています。(写真同左下)
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デノンのEシリーズ(ヨーロピアンサウンド)の95年モデル。デンマークのスピーカーメーカーPEERLESS製のドライバーユニットを搭載した2ウェイシステムです。
音のバランスは若干ドンシャリ寄りのフラット。特に低音方向が深く、量感があります。
レンジ感が広く、大らかかつ安定しています。解像度よりも空気感や品格を重視する音です。
整備では、コンデンサをドライバーと同じデンマークのメーカー製で揃えてみました。
高音の低歪化と、ダクトと吸音材の変更により低音のダブつきをある程度抑えています。
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主な定格
・ 2ウェイ2スピーカー/バスレフ型/防磁設計
・ 寸法:202W x 344H x 255D mm
・ 重量:5.8kg
・ インピーダンス:6Ω
・ 再生周波数:35Hz~45kHz
・ 最大入力:100W(EIAJ)