* * * * * 商 品 説 明 * * * * *
野生の山繭蛾科の天然蚕から作りだされた
「 本 テ グ ス 」
今ではその製法を伝承する技術者はおりません。
この貴重・稀少な日本在来種の
「 樟 蚕 」
から作られた
一本の長さが約150センチ前後
太さは
手元が0.4㎜
先端が0.2㎜
程度のティーパーが付いた
” 本 テ グ ス ”
の出品です。
尚
約800グラム前後の重さ
及 び
振り子状態にも耐えられます。
テグスとは 「 釣り糸 」 の意であり
その名称は
① 釣り人が 「 手ぐすね引いて待っている 」
釣り姿から 「 テグス」 と呼称された。
② 山繭蛾科の「天蚕 (てんさん)or 樟蚕 (くすさん)」
から製造される故にその頭文字から
「 天樟(てんくす) 」 が変化し 「 テグス 」
と呼ばれた等々の説がありますが、定かではありません。
尚、「 人造テグス 」 が出現する前では
野蚕 or 山蚕
の釣り糸が 「 テグス 」 と呼ばれていましたが
「 人造テグス 」 と区別するために
「 天然テグス or 本テグス 」
と呼称されるようになりました。
また、テグスは
以下の如く三大別することができます。
*** 1.天然テグス or 本テグス ***
人工的に品種の改良により、桑の葉を食させ
屋内で養蚕されている 「 家 蚕 」 に対し
「 野 蚕 or 山 蚕 」 と呼称され
自然界に生息する日本在来種の 「 山繭蛾科の蚕 」 である
① くぬぎ・かし等の葉を主食する 「 天蚕(てんさん) 」
② クリ・クス等の葉を常食する 「 樟蚕(くすさん) 」
の幼虫の体内の絹糸腺を10%程度の酢酸の中で
取り出し、両手で引き伸ばし, 乾燥させた釣り糸が
「 天然テグス or 本テグス 」 と呼称されています。
① の天蚕から作られた 「 テグス 」 は透明な薄緑色
② の樟蚕から作られた 「 テグス 」 は透明な薄茶色になります。
*** 2.人造テグス ***
1941年頃から、高価な本テグスの代用品として
極細の絹糸を柿渋等の樹液に浸し、乾かし、撚り
ゼラチン等でコーディングしたものが考案、発売され
「 本テグス 」 より質的には劣りましたが
低廉な価格で隆盛を極めましiた。
しかし
1951年東レにより
「 ナイロン・テグス 」 が本格的に生産開始され
人造テグス製造業は衰退、廃業
或いはナイロン・テグス生産に転換し
人造テグスの生産は1951年ごろ終焉しまた。
*** 3.ナイロン・テグス ***
1935年米国 「 デュポン社 」 により
歴史上最初の合成繊維が完成し
1941年頃から我が国では東レが研究に入り
1950年前後には
試験的に魚網や釣り糸を少量生産し、提供していたが
1951年に本格的な大量生産が可能になり
低廉な価格と高品質で既存のテグスを駆逐し、現在に至り
今や、天然テグスや人造テグスの生産が皆無のため
テグスといえばこの合成繊維で製作されたものを指しています。
ご検討ください。
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