自宅保管の品です。中身は大変美品ですが古いものですので、表紙や帯など若干の経年変化はございます。画像にもありますように、帯に2ケ所、小さな破れがございます。ご理解頂ける方にご検討をお願い申し上げます。
真実 梶芽衣子
すべての世代に響く、かっこいい女性のパイオニア・梶芽衣子のすべてが詰まった一冊
17歳でスクリーンデビューした梶芽衣子。思ったことを口にしてしまう彼女は生意気な女優として名を馳せるが、その裏で心細さに泣いた日々もあった。しかし持ち前の負けん気と「勉強、努力、忍耐」のスローガンを抱え、女優としての道を切り拓いていく。「女囚さそり」での一言も話さない主役という案を考えたり、子供が欲しくて結婚を機に引退を考えていたり、恋人からのDV、それまでのイメージと異なる「寺内貫太郎一家」への出演、歌手活動、勝新太郎や高倉健との共演、「曽根崎心中」の苦労と成功、望んでいた企画を奪われた失意と怒りと達観、鬼平犯科帳に心血を注いだこと、亡くなった妹や海外で活躍する弟や料理人であった父のこと、これからやりたいこと……女優梶芽衣子の波乱万丈の人生を、振りかえる。
強い眼差しのモノクロームのカバー写真は、80年代に撮られたオフショットの一枚だという。映画「女囚さそり」で、セリフを発しなかった真意。かつての交際相手と交わした固い約束を守り続けた独身の生涯。女優・梶芽衣子が自ら記す数々の「真実」。
夏目雅子の代表作「鬼龍院花子の生涯」。映画化決定の前、梶は自ら演じるために映画の企画を立て、東映に持ち込んでいたという驚きのエピソードも。“たられば"の話でしかないが、梶芽衣子版の鬼龍院花子、どのような表情を見せただろうか。
歌手としても活躍、70歳を迎えてから、ロックを歌うようになり、こう記す。〈七十歳のロック、いいじゃない?〉
タランティーノ監督も魅了したその「ロックな」空気は、時代を超え、響く。
野良猫ロック、女囚さそり、修羅雪姫、曽根崎心中、鬼平犯科帳…数々の作品でひときわ異彩を放つ女優・梶芽衣子。深作欣二、勝新太郎、高倉健との撮影秘話からプライベートまで彼女のすべてがあきらかに!
目次
銀座でモデルにスカウト
まったく未知の映画の世界へ
打たれ強さを試される日々
大恩人の高橋圭三先生と山岡久乃さん
監督にもの申す
太田雅子から梶芽衣子へ
『野良猫ロック』
日活を辞める
テレビドラマの現場で
登場する方々
菅原文太 愛川欽也 宇崎竜童 阿木燿子
増村保造 渥美清 三国連太郎 山田五十鈴
鬼平犯科帳 野村芳太郎 松本清張 池波正太郎
松本白鸚 中村吉右衛門 古今亭志ん朝 高倉健
フランキー堺 長山藍子 宮尾登美子 俊藤浩滋
若尾文子 水上勉 篠田正浩 近松門左衛門
ダウン・タウン・ブギウギ・バンド 山口百恵
市川雷蔵 渡哲也 勝新太郎 斎藤耕一
アランドロン 小林亜星 加藤治子 向田邦子
藤竜也 沢田研二 タイガース 上村一夫
下田逸郎 長谷部安春 三上寛 山岡久乃
クエンティン タランティーノ 細川俊之
田村正和 岡田茂 川谷拓三 深作欣二 山崎努
北大路欣也 藤純子 杉良太郎 岡田可愛
安岡力也 藤田敏八 和田アキ子 吉永小百合
初井言榮 石原裕次郎 浅丘ルリ子 柳家金語楼
小林旭 太田博之 太田雅子 淡路恵子 堀威夫
エルヴィス プレスリー 中村嘉葎雄 阪東妻三郎
黒澤明 五味康祐 山内一豊 辰巳柳太郎 栃錦
勅使河原宏 五社英夫 仲代達矢 夏目雅子
日下部五朗 若山富三郎 山口組 田岡満
中村玉緒 山田太一 由美かおる 久世光彦
小池一夫 美空ひばり 西村晃 千葉真一
市川右太衛門 赤木圭一郎 高橋圭三 高品格
浜田光夫 若乃花ほか多数
レビューより
梶芽衣子さんの、しっかりとした信念や生き方を知ることができて、感動しました。
さそりシリーズのファンとして、さそり撮影時のエピソードだけでも読む価値があった。何となく伺える伊藤俊也監督との確執。1番好きなのが4作目!とは。さらに「鬼龍院花子の生涯」における理不尽な仕打ちや、クソプロデューサーへのさそりの様な復讐暴露。この人は本当に真っ直ぐで不器用な男みたいな美女。
媚びない女優梶芽衣子が語る女優人生。ハイライトは「曽根崎心中」という傑作の後に起る「鬼龍院花子の生涯」事件。これは日本映画史において重要かつ残念な出来事だった。邦画ファン必読。
多数所収されているフォトもそれぞれカッコイイし、興味深くて楽しめる。
シリーズの続篇出演の迫り方、梶が持ち込んだ宮尾登美子の原作小説『鬼龍院花子の生涯』映画化企画を、五社英雄監督&夏目雅子主演にスライドさせる遣り口は、如何にも当時の東映を象徴する有名な話だ。