解説:野ロ久光(1971年12月記)
俊鋭チックコリアが始めて吹き込んだュニークな
ピアノソロアルバム
マイルスデイヴィスのサイドメンとして「フィル
モアコンサ-ト」まで付き合っていたチックコリ
アは、1970年7月マイルスの許を去って、マイルス時
代の僚友デイヴホランド(ベース)、新鋭ドラマー、
バリーアルトシュルとトリオを組んで吹き込みをは
じめたとおもったら、こんどはシカゴ前衛派のアルト
奏者、アンソニーブラックストンを加えた新グルー
プ、「サークル」を発足させ、演奏活動を開始してジャ
ズファンに注主目されたが、にの「サークル」のリー
ダーとしての断続的な演奏活動のかたわら、70年の秋
から71年の春にかけて、トリオを率いて2度のヨーロ
ッパ演奏旅行を行なっている。
しかも最初の旅行ではイギリスのジョン.サーマン
の要請にこたえて、サーマンを中心とした大型コンボ
に加わって演奏旅行をし、レコーディングまですると
言うまことに目まぐるしい活躍をみせているが、1971
年初頭から2度目のトリオによるヨーロッパ演奏旅行
に際しては西ドイツやノルウェーでレコーディングを
行なうなど、本体(?)の「サークル」としての活動を
よそにしためざましい活躍ぶりである。
さきにポリド-ルから発売されて好評を博した「A.
R.C./チックコリアトリオ」(MPF 1133)は71年1
月西独ミュンヘンでの吹き込みであったが、こんどの
アルバムはそれから3ヶ月余を経た4月下旬ノルウェ
ーのオスロで吹き込んだ目下のところ最新のレコーデ
ィングである。しかも、このレコードはコリアが単身吹
き込んだ始めてのピアノソロアルバムとあって、
一段と興味深いものがあるわけである。
これよりさきレコーディングをしたと伝えられてい
る「サークル」の吹き込みがー向にレコード化される
気配が現在もなく、ファンの気をもませている矢先き
のことであり、コリア自身の意志ではないにしても、
ファンの意表を突いた発売となっている。
多くのジャズピアニストが申し合わせたようにベ
ース、ドラム奏者と組んだトリオ編成による演奏を好
み、それがピアノジャズの標準となっているが、私
は一人の奏者のトリオ演奏ばかりきかされていると、
いつもその人のソロプレイをききたくなるクセがあ
り、たまたま吹き込まれたソロレコーディングに失
望したり、物足りなく感じたことは殆どない。もちろ
ん私はトリオも結構だが、ソロもたまには是非ききた
いという気持であって、トリオ演奏を否定したり、不
満であるというのではない。
チックコリアについても、そろそろピアノソロ
をききたいと思っていた私にとっては、思いがけない
ソロアルバムであると同時に、ひそかな願いをあっ
さり満たされたよろこびでいっぱいてある。
チックコリアがリーダーアルバムを作り出して
これが多分6枚目にあたるが、5枚目まてのLPはト
リオか、もっと大きい編成で演奏したものはばかりであ
り、常に共演者との緊密なコンビネイション、デリケ
イトなグループ表現ということに心してきたし、明ら
かにコンセプションを異にするアンソニ-.ブラック
ストンとコンビを組むことによって新しいジャズサ
ウンドを創り出そうという意欲的なジャズメンであ
ることは疑いない。
そのコリアの自作曲による「ピアノインプロヴィ
ゼイションズ」 と傍題されたこのLPには誰しも期待
を抱かずにはいられないであろう。
簡素な美しさに心温まるコリアのピアノソロ
今回のアルバムは、まず曲目のタイトルからも予想
てきるように、 難解な内容のものでも、 何かむずかし
い課題をつくって、それと正面から取り組むといった
ものでもないことはあきらかであるが、まっさきにピ
アノの音の珠玉のような美しさにひき込まれてしまう。
「美しい」などと言う言葉を無造作に使いたくない
し、「ビューティフル」 などと言うのもなんとなく使っ
ていて気がひけるが、このきれいさは本物の音楽のき
れいさてある。
このオリジナルジャケットにはいうところの長文
のライナーノーツの記載はなく、ただチックコリ
ア自身の言葉として次の言葉が載っている。
This music was created out of the desire to commu-
nicate and share the dream of a better life with people
everywhere”
これを少々意訳すると、 「この音楽はあらはゆる処の人
人のよりよき生活への夢をその人たちが語り合い、 分
かち合うことを切に念願しながら演奏したものである」
ということになろう。
人間同志のコミュニケーション、 話し合いがややも
すると失われつつある世界的な傾向、 風潮に対するコ
リアのきわめて素朴かつ人間的な願いが演奏にこめら
れているのである。もしも素直に耳を傾けるならば、
たしかに、この演奏にはトゲトゲしい人の気持をなご
やかにしてくれる徳の高い人と相対しているような気
分になれるであろう。
この演奏にジャズとして物足りなさを感じる人がい
るかもしれない。しかし、それはジャズを一つの型に
はめ、なにか特別な固定観念にとらわれて聞いている
からてあろう。
チックコリアはごく身近な、そして日常的な生活
のなかから曲想を書き、それを彼の言葉 (ピアノとい
う楽器)で自由にのびのびと歌っている。 輝くばかり
のタッチのひとつひとつ、それが綴られてつくり出さ
れる流麗なフレイジング、快決い躍動感、見事なタイミ
ング、その即興的につくり出されるメロディーはまさ
に、ジャズとかクラシックとかいった形を越えた音楽
そのものである。しかもその音楽のバックグラウンド
にあるものは、ジャズの魂であり、ニュ-ジャズの
コンセプションによって裏付けされている。
このプログラムをもう一度見てみよう。….
嬉しいお客様のご感想をいただきました
@おかげさまで先ほど無事にレコード受け取りました。特別に手入れされたという貴重な品物を大切にしようと思います。ありがとうございました。また機会がありましたら、よろしくお願いいたします。
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@ありがとうございました。とても良い取引ができました。また機会がありましたら、よろしくお願いいたします。自宅で洗浄したところノイズがやや無くなりました
@独自の洗浄方法とあったので少し不安だったけれども見て聴いて納得できた。光にかざすとメラミンスポンジを使ってないのもわかる。静寂の中から立ち上がってくるピアノの粒だちの美しさは格別でコニサー録音を満喫できた。
@無事にLPが届きました。独自洗浄の効果を実感致しました。これは秀逸だと思います。また機会がありましたら、よろしくお願いいたします。
@音も外見もとてもいいです。ありがとうございました。
@迅速丁寧に対応いただき無事に受け取りました。大変綺麗で良いものでした。とても信頼のできる出品者様です。貴重なものをありがとうございました。
@またまたお世話になりました。LPの洗浄の技術、本当に素晴らしいと思います。ありがとうございました。また機会がありましたら、よろしくお願いいたします。
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両面に渡ってリッピングして、ザッと試聴済みです。
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また完璧な商品をお求めの方は入札を控える様お願い申し上げます。
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レコードを洗浄テストした画像を示します。
上のNoWash は洗浄前の画像、下のWash は洗浄後の画像
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＠＠＠以下は落札に不慣れな方の為の注意事項です＠＠＠
単品で落札希望の方は
！！！落札から24時間以内に入金をお願いします！！！
！！！同梱希望の方は予めこちらにご一報ください！！！
同梱希望の方はきっかり72時間以内に落札した商品に限り同梱出来ます。
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