品名：シアーズ１マントルランタン
年式：1967年１月
シアーズはかつてのアメリカの大手百貨店の名前で、４大ランタンメーカー（コールマン、ＡＧＭ、サーモス、シアーズ）の一つに数えられていますが、実はＯＥＭ製品で、JCHigginsや逆さランタン時代はAGMに製造を依頼し、その後のランタンはコールマン製となります。
この1マントルもコールマン製で、200系の部品を使い、タンクデザインは独特の低く径の広いものが付けられており、シアーズブルーと呼ばれる独特の明るいブルーが人気です。
このブルーに憧れて購入する方も多いのですが、コールマンランタンに比べて球数が少なく希少性があります。
部品はコールマン200Aと共有ですので入手しやすく、リペアパーツに困ることはありません。

日本には正式に入荷したことが無く、アメリカに比べ、更に希少性が高くなり、キャンプ場で被ることは少ないでしょう。

コンディション：
ヴィンテージ物ですので、外観はランタンが過ごしてきた年数分の使用感が出ていますが、自然なビンテージ感が素晴らしいです。
完全に分解整備し、キャンプを想定した１晩の燃焼テストを行っております。
ヴィンテージランタンは、未整備の物ですと、灯せる状態にするのに購入額と同じぐらいかかるか、整備不可能な物もありますが、その点はご安心ください。
コレクション品では無く、使うことが前提の実働品ですので、煤等は落としていません。
飾り物では無く、実際キャンプに連れて行ける相棒をお捜しの方、よろしくご検討ください。

ベンチレーター：
年式なりに使用感はありますが、ホーローの艶はあり、この年式としてはとても良い状態といえます。（画像参照）
独特の黒いベンチレータは格好いいです。

グローブ：
ほぼ新品のグローブが付いています。　
実働品なのですすは付いていますが、磨けば落ちる程度です。

タンク：
オリジナルのシアーズブルーです。
シアーズの塗装は弱いと言われていますが、この個体は比較的きれいな方です。
使用によるキズはありますが、使い込まれたシアーズらしい古き良きアメリカの雰囲気を漂わせています。
デカールもオリジナルで、いい感じにやれてます。。
内部はオリジナルの状態で、後からシーラントした物は数年で剥がれてバルブアッセンブリーを詰まらせてしまうことが良く有りますが、このタンクはそんな心配はございません。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
バルブアッセンブリー：
実はここがとても重用です。　
他で買ったけど調子が悪いと言う相談を頻繁に受けますが、専門知識や技術力の無い業者さんは、タンクとバルブアッシーを分解しての整備せず、磨いただけで整備済みとしているケースも多く、こうしたランタンが出回っています。
このようなランタンは、短時間は燃焼しますが、その後消えたり燃焼不良を起こします。
当社では、完全に分解し、ビンテージランタンの欠点であるスプリングのへたりやすさを補うため、へたれにく特注の高性能国産ステンレススプリングに交換を行っておりますので、当面は厄介なタンク下の分解整備の必要は無いです。
見えないところが高性能チューン。
ポンピングして空気が出たのを確認しただけの物とは違います。

ジェネレーター：
分解整備済みです。

フレーム：
オリジナルの状態を大事にし、不自然な塗装はしていません。
使用感はありますが、程よくやれたヴィンテージ感で、丁寧にメンテナンスされながら使い込んだナチュラルな雰囲気です。　
クエン酸など使ってフレームを磨き、上から再塗装する業者さんが居ますが、酸などの薬剤を使うと短時間でピカピカになりますが、それをやってしまうと金属が劣化し酸処理の後にｐHを戻すアルカリ戻しをしてないと酸化が進み、機械としての寿命が著しく短くなりますが、アルカリ戻しもプロで無いと難しい処理なので失敗が多く、いずれにせよ、酸処理してしまったランタンは長く使うのにふさわしくありませんので、当方ではこういった事は行わず、じっくり時間をかけて手仕事で仕上げています。
また、酸処理した痕を耐熱塗料で誤魔化すこともしていませんし、フレームが塗装されているのは一部の年式の２００Aのみですので、それ以外は塗ってしまうとオリジナルからかけ離れてしまいます。
再塗装は行われて居らず、オリジナルの状態で長年使用され、年月を経た機械独特のとても渋い雰囲気です。

ポンプ周り：
ポンプカップ、チェックバルブともに分解整備済みです。
未使用時にオイルの劣化でカップが傷むのを防ぐために、オイルは最低限のみで拭き取っていますので、ご使用前にはルブリカントを塗ってあげて下さい。

燃料油キャップ：
パッキンをリフレッシュ済み。