なかなか人気の叡山電鉄(旧京福電鉄)の主力車両 デナ21型です。
実車は1929年に京都電燈が叡山線(八瀬遊園方面)向けに導入した車両ですが、
京福電鉄時代に姉妹車であるデナ121型同等の山岳装備をうけ、全線走行できるようになりました。
鞍馬線で下り坂を爆走していたのが記憶に残ります。
当時は貴船口の紅葉トンネルもライトアップなどはなく、京の奥座敷をコトコト いや、ヒーヒー言って走る車両でした。
そんな人気車両は、ホビーメイト・オカよりキット発売され、一部特製品として完成車も販売されました。
こちらはパンタ時代の最末期の姿をベースにモデル化されています。
ここがすごいyo特製品、
・ヘッドライトはもちろん、独特なテールも点灯します。
・細かいステップ類が再現されています。
・細かい色分けがされています。
・室内インテリアが装備されています。
・ジャンパー線の僅かな部分にも色入れがされています。
・室内灯はLED
動力ですが、パワトラになります。
その理由は、MPギアの場合、小型車両だとスペースの問題と走行性能確保より片台車駆動となってしまう。
更に重たいモーターが遊輪側に来るので駆動輪側が軽くなってしまいウェイトの搭載が必要。
となると、せっかく作り込める床下がほぼ台無しどころか室内にウェイトという事態になる。
昔のパワトラと異なり、最近のパワトラは高性能モーターの影響で信頼性が高いので、
少し走らせる程度ならば、大きく形状を犠牲にするMPよりも魅力がある。
ということです。
確かに、本線をかっ飛ばす特急形や新快速ならば、その迫力が求められるので走行性能も必要ですが、
コトコト走る小型車両にそこまでの走行性能は不要です。
知りませんでしたが、MP化するだけで走行性能が上がるわけではなく、
適切なウェイトで接地力とシャフトの遊び(上下左右)が確保できないと逆に走行性能が劣ることとなる。
目からウロコです。
模型の設計者ならではの視点で、最大限魅力を引き出す工夫をされています。
たしかにデナに似合う路線や速度はありますね。
複々線の内側線を走行していても似合わない景色です。
さて、こんな希少で貴重な車両ですが、金欠というか物入りになりましたので手放すこととしました。
購入時から変わらない、美しい姿でラストラン・・・、と言っても5分程度ですがしてきました。
思えば最初で最後の走行でした・・・。
店主の「MPを採用してもどうせ走らせないなら、再現した方が良い」
という言葉を思い出しました。
とても貴重な車両です。
如何でしょうか?