商品は、2015年にF-TOYS(エフトイズ コンフェクト)から発売された『1/2000 艦船キットコレクションvol.6 スリガオ海峡』から『04.駆逐艦 山雲・満潮・朝雲 A.フルハルVer.』になります。
艦船キットコレクション6はサブタイトルが『スリガオ海峡』ですが、西村艦隊がラインナップされてます(※時雨は全滅した西村艦隊の唯一の生き残りなので、入ってないっぽい)。
フィリピンを制圧したアメリカ軍ですが、フィリピンのレイテ湾に輸送船団を集め、物資の集積地にしてました。
これを焼き払えば、米軍の日本本土侵攻を遅らせることが出来ます。
そこで捷一号作戦に従い、日本艦隊が出撃しました。目標はレイテ湾のアメリカ海軍輸送艦隊!
西村艦隊(戦艦『扶桑』『山城』、航巡『最上』、駆逐艦『時雨』『山雲』『朝雲』『満潮』)は南側からスリガオ海峡を通ってレイテ湾に突入する予定でしたが、米軍に待ち伏せされ、西村艦隊は駆逐艦『時雨』以外の全艦が沈みました。
レイテ沖海戦の時の西村艦隊に所属してた満潮・朝雲・山雲の3隻がセットになってます。3隻とも、朝潮型なので台座以外一緒ではあるものの・・・。
1/2000と小さいですが、12.7cm連装砲C型や4連装酸素魚雷発射管、艦橋にマストに機銃座と、とても精密に作りこんであります。
『艦これ』では、朝潮型は白露型よりも幼く描かれてますが・・・実際には逆です。
日本の駆逐艦の中で、初春型と白露型が軍縮条約下で作られた小型駆逐艦で、特型・朝潮型・陽炎型が大型駆逐艦になります。
日本海軍の駆逐艦は4隻1チームで駆逐隊を組んで行動します。
1944年のレイテ沖海戦時、満潮・朝雲・山雲・野分の4隻が第4駆逐隊でしたが、野分だけ栗田艦隊に配属されてます。これは野分が陽炎型で、栗田艦隊には陽炎型が多数配備されてたから。
で、野分の代わりに時雨が入って来るのですが、時雨の所属してた第27駆逐隊は時雨を残して全滅してたので、時雨が余ってたっぽい。そしてレイテ沖海戦でも時雨だけ生き残るとゆー・・・。
レイテ沖海戦では、満潮-山雲-朝雲-時雨-山城-扶桑-最上の順で単縦陣を組んでましたが、午前2時ごろ、アメリカの駆逐艦の放った魚雷により、満潮・山雲・朝雲の3隻がほぼ同時に被雷し、沈みました。
ちなみに何で満潮が先頭だったかというと、満潮が司令駆逐艦だったから。
◆趣味の朝潮型駆逐艦
第1次世界大戦後のワシントン軍縮条約で、戦艦や空母なのど主力艦の新規建造や保有が制限されるようになりました。
しかし、ワシントン軍縮条約には駆逐艦の保有制限はなかった為、日本海軍は排水量2千トン、12.7cm連装砲塔3基、3連装魚雷発射管3基という重武装の大型駆逐艦を開発し、量産します。これが特型(吹雪型)駆逐艦。駆逐艦なのに旧式の巡洋艦よりも強いとゆー。
その後、ロンドン軍縮条約で、1500トン以上の駆逐艦に保有制限か課せられます。
じゃあ、1400トンで特型と同じ強さの駆逐艦を作ってやんよ! というので、作られたのが初春型です。特型よりも小さいのに、特型と同じ武装を持ってました。
小型・重武装の初春型はトップヘビーで安定性が悪く、転覆の危険性がありました。また、軽量化の為、船体強度が犠牲になってたので、改修で武装を減らし、バルジを取り付け、船体も補強されました。
その結果、遅くなり、航続距離も短くなりました。ぶっちゃけ失敗作だったので、初春型は6隻作られただけで終わり。
その次の白露型駆逐艦が、小型駆逐艦の完成版です。小型だけど、そこそこの武装、高速な駆逐艦が完成しました。欠点は小型なので航続距離が短かった事。
1935年に日本は軍縮条約から脱退したので、次の朝潮型駆逐艦では、船の大きさを特型と同じ大きさに戻します(再び大型化)。
大きさは戻りましたが、主砲は12.7cm連装砲C型(B型砲と同じ性能で重量が軽い新型)で、魚雷は酸素魚雷の4連装発射管(しかも次発装填装置付き)2基で、特型よりもパワーアップしてます。
復元性を重視した為、艦全体の高さが特型よりも低くなり、前方面積が小さくなった為、空気抵抗が減ってより高速化、更に敵に見つかり難くなってます。
いわば、特型の完成形が朝潮型駆逐艦になります。
で、朝潮型の改良型が次の陽炎型で、陽炎型の更なる改良型が夕雲型になります。