元々ミリタリー規格って、その精度に人の命がかかってますから、製品自体が良質なところから話は始まる訳ですけど・・・。 しかもビンテージとなればその枯れ具合も相まって、更にどんな音がするのかワクワクでした。

そして・・・おいおい、全く持って、こんなにゆったりとした60年代や70年代中期までの名盤をその時代の音で再現するワイヤーがあるとは！！これは財産、遺産、希有な逸品です。形容すると・・・そうですねぇ、「レイドバック」がピッタリの言葉、本製品の特徴です。しかも、ハンパではない「レイドバック」ですよ。これをタイムスリップと呼ばずして何が「懐古」という言葉に当てはまるのかわたくしは知りません。いや、本当に擬音で例えるなら「ズガッ」って感じで、即、その時代にトリップできるんです。しかも、最初の１音めからですよ・・・。

ヤバいと感じたのは、Velvet Under Ground & NICO の 「Sunday Morning」からでした。驚くべきは、ルー・リードに応えるように歌うNICOの合の手（2nd Verse以降）が、こんなにドキっと魅惑的に響いたことが無い！！「あっ、NICOってちゃんと大きくてクールな存在感がある！！」って、初めて気付いたほどです。そして、ルー・リードのやはり２nd Verse 以降にかかる深いリバーブ（特定できませんが多分EMTかAKG）の見事な描き方。いや、とにかく深いんです、音のパースペクティブが。ものすごく懐かしくも、今まで知り得なかった空気を伝えてくれます。
例えようもないほどの 心地良い時空間！！

明快に言ってしまうと、デジタルなのにレコードの世界なんです。いや、デジタル・ソースでの再生での話ですよ。んじゃ、本当のアナログ盤ではどうなるの？ってことになりますよね。では、かなりハイクラスのターンテーブルで聴いてみます。あのウエルテンパード（カートリッジは世界に数個しかないオルトフォン系の天才が手巻きしたブティックもの）が・・・・ノックアウト。これは、LP派、必聴ですね。懐かしいあの頃が完璧に戻ってきます！！

ブルースなんかも最高です。Bassのブンブンしたドライブ感と音像のバカでかいドラム。パンチ効いてます！！しかもギターもボーカルも、滅茶苦茶に良く歌う。60～70年代の音源に心酔するには、このワイヤーです！！！！！！

J.Tやニールヤングは元より、S&Gやバーズ、ニルソン、レオンラッセル、ああ、言い出したら切りがない。
そしてブリティッシュ・ロックの数々。
とにかく聴いていただくしかないのです！！

スピーカー用のケーブルとしては、これ以上の撚り線はなかなかないですよ。
めっちゃいけてます！！