御存知!名手Ron Jarzombek在籍 テクニカル・スラッシュ系名バンド Watchtower 復活の大傑作「Concepts of Math : Book One」国内盤未開封新品でございます。
内容は言わずもがな。
ラインナップは名手揃い。
Ron Jarzombek(G、現Spastic Ink)、Doug Keyser(B)、Rick Colaluca(Ds)、Alan Tecchio(Vo ex-Hades)となります。
プロデュースはバンド自身。2015年からそれぞれ別録音にての制作となります。
1982年5月米国・テキサス州オースティンにてBilly White(G、後にDon Dokken)/Doug Keyser/Rick Colaluca/Jason McMaster(Vo、後にDangerous Toys)という編成にて結成。
コンピレーションアルバムに楽曲提供後、自主レーベルより”Energetic Disassembly”を制作。自主制作とは言え”Progressive Metal”の旗手として注目を浴びます。
されど1986年秋中心メンバーBilly WhiteがDon Dokken参加の為、脱退。Jason McMasterもかのPanteraからのアプローチを受け、脱退(加入には至らず、”Dangerous Toys”を結成)となり、
バンドは崩壊の危機に立たされます。
紆余曲折を経て、Ron Jarzombek/Alan Tecchioをスカウト。その後ドイツのレーベル”Noise Records”と契約し、新体制にて新作制作。
非常に興味深い音楽性を有しシーンに本格的に登場するものの、Alan Tecchioが喉の不調から離脱。
またRon Jarzombekもハイテク・ギタリスト特有の問題から手に深刻な不調を訴え手術を受ける事となり、更に回復が長期化。
バンドは活動停止を余儀なくされる事となります............................
その後、それぞれSpastik Ink等々の活動を経て活動を再開するも新作制作に行き詰まり、過去作1st再発・デモ録音作を制作し再び沈黙。
再びSpastik Ink等の活動を経て新作制作に乗り出し、再びJason McMaster/Alan Tecchioの間で再び交代が行われるもシングル楽曲配信を手始めに発表。
続いて新作制作にようやく着手するものの.........という経緯がございます................................
さて今作。
新作ではございますが、ミニ・アルバムとなります。
新作制作を進めていたものの、音楽性を巡り対立。仕上がっていた楽曲を集めてとりあえずリリース、という感のある作品ではございます。
以前に比べて、非常に洗練された音楽性でございます。
また過去作のネックとなっていた音質の問題も録音環境の大幅な変化に伴い解消した事もミソでございます。
理に基づく複雑怪奇さは以前同様ではございますが、非常にメロディアス面を強調した感がございます。
(かのDream Theaterに「病的」とも揶揄されておりますが.....)確かに「殆ど病気」な複雑怪奇感ではございますが、かなり計算されたもので理路整然としたもの(ここがFrank Zappa的とも言えますが.........)は以前同様。
但し、音の抜き方を上手く覚えた感が有り、非常に判り易さがございます。
Ron JarzombekはかのFrank Zappaの強い影響下にある音楽性を有するミュージシャンではございますが、メタル色が濃い音楽性を有するギタリスト。
ハイテク・ギタリスト特有の職業病が以前に深刻化し苦労した事からそれを逆手に取り、(楽曲展開が非常に速いことは以前同様でございますが)音の抜き方を上手く音楽性に生かした感がございます。
以前は極端な高音中心で賛否両論のAlan Tecchioではございますが、喉を傷めた事が幸い。キーを下げ変化させた事でヴォーカルの幅が広がり、非常に聴き易いものとなっております。
(現代で言う)ハード/フュージョン系の影響や正統系メタル感のあるメロディ感覚を有する事から意外なメジャー感が音楽性に以前から備わっておりましたが、
上記二名の変化からそれをより上手く協調した感がございます。
リズム隊は以前同様のハイテク感がございますが、音楽性の変化に伴い、それに適したものとなっております。
単なる複雑怪奇さではない理に適う音楽性は以前同様でございますが、Spastic Ink等々のそれぞれの活動の成果を生かした感が有り、非常に興味深いものとなっております。
質は非常に高く(ミニ・アルバムで見切り発車的ではございますが.......)最高傑作の感がございますが、一聴かの”Dream Theater”を思い浮かべる感がございます。
”Dream Theater”はこの”Watchtower”の登場後のバンドではございます。
Dream Theaterのルーツ的存在としてFates Warningに注目が集まりますが、(残した音源が非常に限られたものではございますが)こちらも大きな影響を与えている感がございます.........................................
その現行の音楽性に繋がる音楽性がこのWatchtowerでございますが、その本末転倒感が問題になっているのでは?そこが音楽性の対立点ではなかろうか?との感がございます。
ようやく新作制作に着手したものの、音楽性を巡りバンド内は対立。
折衷案として完成楽曲をミニ・アルバムとしてリリースする事となり、複雑怪奇さは以前同様とは言えど、非常に洗練されメジャー感ある音楽性や演奏・アンサンブルに非常な評判を呼ぶものの、
再びの活動休止に陥る事となります........................................
(後進たるDream Theaterの音楽性に近寄り過ぎている、という面が争点の感が..............................)
この”Watchtower”はテキサス州オースティン出身。
かの巨匠名手Eric Johnsonの出身地で活動拠点として知られますが、かの”Sylvian /Fripp”、”Double Trio””Nuovo Metal”King Crimsonの
音楽性の鍵を握った名手Trey Gunnの出身地としても知られます。
(Eric Johnsonの前座を務めた事もあり、Eric JohnsonはTrey Gunnとの共作を考慮に入れているとか..............)
またかの名手Mark Edwards(ex-Steeler~Lion)もこのテキサス州出身(かのHMバンド”Riot”も再活動の起点とした話も.........)。
保守といわれる米国南部とは言えど、非常に興味深い音楽性のミュージシャンが揃う地域ではございます.............................
この機会に是非。
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