デジブック仕様盤でございますが、通常見かけるタイプと異なるもので大きさ・厚みがあり非常に丈夫な造りとなっております。
内容は言わずもがな。ラインナップは名手揃い、Jim Metheos(G)、Ray Alder(Vo)、Joey Vera(B&B-vo、現Armored Saint)、Bobby Jarzombek(Ds、Per 現Spastic Ink、Halford ex-Juggernaut、Riot他)となります。
またゲスト参加として、前作参加のFrank Aresti(G)が二曲のみギターソロ参加。他Mike Edbowが一曲のみギターソロ参加他がございます。
ツアー・ラインナップとしては長く続いたものの(ライヴ盤を含め)作品制作がなかった現行編成中心による二作目の作品でございます(Frank Arestiは本作の制作初期から参加しているものの、使用テイクはソロ二曲のみ。
サポートメンバーへ移行の感。本作ツアー後離脱の模様)。
バンド自体はかの名コンピレーション盤で隠れ名盤として知られる「Metal Massacre Ⅴ」にデモが取り上げられた事でも知られるJudas Priest、Iron Maidenルーツの正統系アメリカン・メタルバンドとしてシーンに登場。
また(複雑を伴う音楽性でございますが.........................)その音楽性に沿う名盤制作でも知られ、通なファンの支持が篤いバンドでもございました。
音楽性の核はJim Metheosでございますが、関わるヴォーカリストで音楽性が変化する事でも知られており、Ray Alder加入以後はルーツにあるプログレッシヴ・ロック的なメロディ感覚を生かした正統・テクニカル系の音楽性を指向したものとなっております。
Metheos/Alderが基本的な音楽性のユニットの感がありアルバム毎にゲストを迎え、という感がございますが、ここ近作重視したキーボードを含めた音楽性から離れようという意向が見られますが、前作と異なりFrank Arestiは二曲のみ。
また前作に引き続き、近作で準レギュラー化している名手Joey Veraに加え、ジャズ/ロック系にも絡むハイテク系名手Bobby Jarzombekを起用、がミソの感がございます。
(多分に漏れず)時代色を取り入れるという事があり、かのDream Theater的な音楽性が見え隠れしておりますが、こちらが先。
(プログレ系にルーツの一つを持つとは言えど)正統系メタルの音楽性が強い事があり、過剰な難解さやハイテク感は避け、現代へヴィ感のあるリフが目立つとは言えどメロディ重視の作風が非常に好感が持てる作風となっております。
但し、前作以上にプログレ色が強く楽曲が整った感があり、非常に分かり易い内容。但し、ツインギター的なパートは前作よりも鳴りを潜めており、Frank Arestiがソロ二曲のみの参加が理解できる感がございます。
(Jim Metheosとしてはスタジオでのツインギターの重要性を感じなくなった模様で、ツアーでのサポートのみ必要と判断した感あり)
前作よりキーボードを外した事で音の隙間が増えた事もミソ。空間を生かした音造りや作風で、過剰で詰め込みがちなこの手の音楽性にありがちな音楽的な落とし穴を避けている事も見事な感がございます。
Fates Warningでは二作目となる制作の名手Bobby Jarzombekではございますが、こちらもキャリア屈指の名演の一つ。但し、起伏や立体感を意識感があり、意図的に過剰な音数を避けた感がございます。
また名手Joey Veraとの見事なリズム隊も非常な聴きものでございます.......................................................
ボーナスCDは六曲。アコースティック・アレンジによるものでございます。
今作、前作及び名作”FWX”から各一曲。残り三曲は(Uriah Heep除き)異色過ぎる感のある選択ではございますが、見事なカヴァー楽曲となります。
この機会に是非。
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