タイトル ・・・ 詐欺師の楽園
著 者 ・・・ 種村季弘
発 行 ・・・ 河出書房新社
出版年月日等 ・・・ 1990.8
大きさ、容量等 ・・・ 283p ; 15 cm
【目 次】
はじめに - 表層の人
Ⅰ
《贋エチオピア皇帝の訪れ》
英国艦隊をコケにした悪漢ヴェア・コール ・・・ エチオピア皇帝一行の英国艦隊見学/提督ら「ブンガブンガ!」とよろこぶ/名女優ヴァージニア・ウルフ/主謀コール稀代の悪巫山戯、死してなお人を欺く
《バルムベックの王様》
大盗賊団長アドルフ・ペーターセン ・・・ スラム街バルムベックの英雄/裏切られた純愛/猿(ましら)のごとき大盗賊団ベーターセン一家/もう一人のアドルフ・ヒトラー登場
《ルーマニアの泥棒英雄》
貴婦人総ナメのゲオルク・マノレスコ ・・・ カードの天才少年/ブーローニュ伯爵夫人との恋/上流階級専門の宝石泥棒/大泥棒アメリカへ渡る/ルーマニアでの大歓迎/黄金の腕折れて
《モナ・リザ泥棒》
無頼の王様アポリネール ・・・ モナリザの失踪/アポリネール逮捕さる/ビカソは共犯か/第一次大戦の 予行演習/真犯人はダヌンチオか/誰がこの次にモナリザを盗む
Ⅱ
《詐欺師の哲学》
薔薇十字団大幹部カザノヴァ ・・・ 女流錬金術師デュルフェ夫人/魔術師 カザノヴァのカブ - エリ/薔薇十字団のいかがわしき大幹部/夫人は「哲学の子」を宿して生まれ変る
《華やかな鉄仮面》
女装の剣士デオン・ド・ボーモン ・・・ 純潔な少年剣士 ロシア宮廷に女装潜入/王の機密局の女秘書/女装のフェンシング試合/ボーマルシェとの対決
《大革命の時計師》
国家陰謀の技師ボーマルシェ ・・・ 時計職人から王室へ/ルイ十五世の秘密外交官/金儲けの天才/アメリカ独立戦争を演出する男/「フィガロの結婚」の成功と上演禁止/裏切られた革命の技師
《夢の機械魔術師》
史上最大の魔術師ロベール - ウーダン ・・・ カリオストロの謎の後継者/大魔術師トリーニと遭う/機械狂・発明狂ウーダン/ロベール-ウーダン劇場/奇術よりは二月革命/映画はウーダン劇場 から生まれた
Ⅲ
《悪魔博士の正体》
カルト怪人シュレンク = ノッチング ・・・ トーマス・マン霊媒実験にお熱/マンの「オカルト体験」/操られ浮揚するハンカチ/船酔いにかかった臨席者/アンチ・オカルトの文化人たち
《二十世紀に蘇る救世主》
奇蹟かペテンかブルーノ・グレーニング ・・・ 呪われた赤ん坊/グレーニングの奇蹟に集まる病人たち/足萎えが立ち、癌 は治る/好色絶倫の救世主/支持する会のスキャンダル/イエスは再来した
《顔のない男》
詐術と煽動のスーパー・カメレオン ・・・ 大英帝国下院議員、ハンガリー秘密情報局員、スパルタクス団幹部/中国大陸に暗躍/井上日召との出会い/ナチス支持のチベットのラマ僧/さまよえるユダヤ人
《史上最大の贋金造り》
ポルトガル乗っ取りのアルヴェス・レイス ・・・ 葬儀屋の息子、人生へ出発/アンゴラの鉄道株の買い占め/獄中で通貨偽造/正式のニセ札印刷/銀行も国家も植民地もいただき
Ⅳ
《詐欺師の楽園》
トリックスターたちの肖像