【1】概要:
・Graetz社が1950年代に製造し、同社の最高級コンソールに使用していた18×26cm口径フルレンジユニットを25mm厚の天然木パイン集成材によるエンクロージャーにセットしたシステムにTelefunkenのアルニコツィータをアドオン方式で加えた2Wayシステムのペアです。
・出品のGraetzユニットはロットも揃い、当時としては非常にきれいな個体です。
・このユニットは本格的なHi-Fiの原点的な傑作です。
・Telefunken、Imperialの大型フルレンジユニットとならぶ、ジャーマンビンテージの代表的なユニットです。
・このユニットは歴代のGraetz社のコンソールシステムやモニターシステム用の初期のユニットで、後発のユニットを含め最も音が良いものと言われています。
・さらに高音域の特性と指向性を改善するためにTelefunkenの構成のアルニコツィータをアドオンで備えています・
・単体の18X26cmシステムの音(Telefunken, Imperial, Loewe Optaなど)を完全に超えていると思います。
【2】ユニット、システム仕様:
【フルレンジ】
・型式:Graetz
・口径:18×26cm
・コーン:超軽量、フィックドエッジ
・マグネット:鳥かご形アルニコ
・インピーダンス:4Ω
・特性:能率が高いことから、能率を犠牲に無理やり創り出した特性ではないことが分かります。
・巧みなコーン形状、強力なマグネット、センターキャップなどの工夫で能率を犠牲にせず得られた優秀な特性といえます。
・これにより入力信号に対し、ストレスを与えずに蛇口全開の生き生きした音が出てくるものと思われます。
・状態:極めて良好。
【ツイx-タ】
・製造:Telefunken
・口径:75X130mm
・マグネット:馬蹄形アルニコ
・コーン:超軽量フィックスドエッジ
・スタンド:15mm厚パイン集成材、幅130mm,高さ120mm, 奥行135mm
【3】エンクロージャー:
・型式:後面部分開放型
・このユニットの能力を最大発揮させる方式です。
・後面にも音が拡散されますのでスケールが大きく、かつ柔らかい音が得られています。
・サイズ:幅27.6cm、高さ38.6cm、奥行21.0cm
・材質:天地側面は25mm厚の天然木パイン集成材、バッフル、裏板はMDFです。
・パインは節の無いA級グレード品です。
・天然木の響きは最高です。
・板厚、重量が有りますので不要な雑音は抑え込まれ、クリアな低音が安定して出てきます。
・外装:100、240番のサンドペーパーで研磨し、次にワトコのナチュラルウォールナットオイルと600番のサンドペーパーで繰り返し研磨仕上げています。
・入力端子:2Pのハーモニカ端子でYラグ、またはケーブルむき出しが接続可能です。
・また画像9の通り、バナナプラグ、極太ケーブルなどほとんどのタイプのスピーカー端子が接続可能な金メッキ金属削りだしのアダプター付きです。
【4】音質
・以下の感想は主観ですのでご承知おきください。
・まずレファレンスCDのJAZZピアノトリオ、Pim Jacobs Trio 「Come fly with me」を試聴しました。
・クリアで良く伸びるウッドベースの音が印象的です。
・シンバルの音もアドオンツィータにより澄んだ透明な音を聴くことが出来ます。
・現代的なソースでも透明感ある再生が可能と思います。
・SACD「アートペッパーミーツリズムセクション」では4人の楽器が見事に分離し、またステレオ効果が大変高い再生です。
・アルトサックスの押出しが素晴らしく実在感のある生生しい音です。
・クラシックとして大きなホールで録音された1957年録音ですが極めて高品質のフィリックス・アーヨ+イ・ムジチの「四季」を試聴しました。
・バイオリン、チェロなどのの倍音がきれいに再生されます。
・ホールの大きさがうまく再生されていると思います。
【5】その他
・ご希望があれば拙著「究極の音」を同梱いたします。
・ブログ http://geo80002002.livedoor.blog/archives/cat_347256.html