御存知! 新生Metallica Jason Newsted加入後初のフルレンス作 名作4th「...And Justice for All」 日本独自リマスター紙ジャケット仕様SHM-CD限定盤 国内盤未開封新品でございます。
米国アナログ・マスターテープのデータ化に伴い、2010年に日本独自でリマスター化を行ったものの模様でございます。
日本独自という事もあり高音中心で幾分杓子定規的なリマスターの感がございますが、オリジナルに沿ったもので良心的な音質となっております。
現在ではメタリカの過去作品のリマスター化が断続的に行われておりますが、制作・録音時に生じたノイズ等の処理や調整を施した事もあり、音質は非常に良いもののリミックス感が伴うものとなっております。
分野を問わずそういった傾向があり、過去作のアナログ盤が高値で取引される昨今ではございます。但し、こちらにはスクラッチノイズはございませんが.................................................
内容は言わずもがな。ラインアップは新生期、James Hetfield(Vo、G)、Lars Ulrich(Ds)、Kirk Hammett(G)、Jason Newsted(B、Vo ex-Flotsam & Jetsam)となります。
バンドの音楽性を主導しアレンジや編集、音造りでも多大な貢献をしたアカデミック派名手Cliff Burtonが前作ツアー中に不慮の事故で死去。
後任にJason Newstedを引き抜きツアーを継続。ツアー後ウォームアップとして息抜き的カバー曲ミニアルバムを制作・リリース、一大センセーションを引き起こします。
その勢いに乗り本格的に新体制での初オリジナル作制作を目論むメタリカではございますが、スケジュールの関係で以前からのプロデューサーFlemming Rasmussenが当初起用出来ず、
(かのRon Nevison配下のエンジニアだった)名プロデューサーMike Clink(Triumph等、後にMegadethを手掛ける)を共同プロデュースに起用、制作に勤しむ事となります。
アイデアは豊富にあるものの、優秀なアレンジャーを失った事や(引き抜いた”Flotsam & Jetsam”では音楽性を担った)Jason Newstedには作曲・アレンジ貢献に関わらせずという態度を取った結果、楽曲が纏まらず制作は困難を極めます。
その後のスケジュール調整でFlemming Rasmussenが起用可能となりプロデューサー交代となりますが、そもそもFlemming Rasmussenはエンジニア主体(手掛けたかのレインボウでは作曲/アレンジ等担当可能なRoger Gloverがプロデューサー)でございます。
故Cliff Burtonの様には上手くいく訳がなく、製作期間は長期化。”Monsters Of Rock Tour”のスケジュールが目前に迫り、見切り発車的な完成となり、ミキシングはマネージメント推薦のSteve Thompson & Michael Barbiero起用となります。
また、上手くいかないイライラから新加入のJason Newstedに制作時から八つ当たり。
(Jason Newsted初参加の前作ミニアルバムの大好評があり、空間を生かしたその音造りを発展させたものを制作当初は狙った感がございますが)挙句の果てにミキシングにはベース音を極端に下げる指示を残して前述の担当にミキシング等を一任、ツアーに出るという暴挙に出ます。
但し、正直音楽性や楽曲に纏まりがなく楽曲が複雑過ぎてクドくなった事やデモ感覚という事もあり、前作の大傑作”Master Of Puppets”の音造りではそれに拍車をかけるだけという判断がミキシング担当にはあった感がございます。
そこで前述の指示の他にも軽めの音質を選択した感がございます。それが功を奏した感がございます....................................................
バンドから離れた制作陣の狙いが当たり”...And Justice For All”は大成功となりますが、アレンジと音造りには賛否両論があった感がございます。
演奏が結構ラフさを強調した感があり、纏まりよりも勢い優先。故Cliff Burton在籍時に比べ随分とイメージが変わった感がございます。
リフ等のアイデアは印象深く豊富であるものの、楽曲としての纏め方は雑な感がございます。複雑さが目立つものでアイデアを詰め込み過ぎた感がございます。
但し、時代は九十年代という次世代を睨んでおり、スラッシュメタル台頭やオルタナ/グランジの勃興を経て反八十年代という感があり、その洗練されない音楽性やデジタル感が非常に薄く、ある種七十年代的でアナログ感のある音造りが大好評を呼んだ感がございます。
更にはシングルリリース”One”の衝撃的なプロモーション映像。
音楽性を主導した故Cliff Burton死去によりバンド内の権力関係が変わった事もあり(また故Cliff Burtonが敢えて避けた)”イメージ戦略”をアルバム制作時から打ち出した事が功を奏し、(非常に困難な制作ではあったものの)結果的には前作を遥かに超えた大ヒットとなります。
アルバムが大成功とは言えど、アルバムの音造りには大きな反省があった模様。デモ的で籠った感のある平坦なスタジオの音造りとは一転、ライヴでは非常に立体感とスケール感のあるもの。
こういう音造りであっても良かったのでは?との反省もあった模様で、次作”Black Album”の音造りのアイデアに繋がった感がございます.........................................
そして目を付けていたMotley Crueの大傑作”Dr.Feelgood”のスケール感あるへヴィな音造り。そしてその音楽性が以前よりはるかに垢抜けていた事からも伺える、アレンジにも関わる(バンド再生系プロデューサーBruce Fairbairn配下のエンジニアだった)プロデューサーBob Rockの起用を決断。
次作は空前の大成功となりますが、アレンジをBob Rockに頼りきる姿勢(今作の制作末期も似た感が........)やJason Newstedに対する理不尽な扱いから来る不穏さが成功と引き換えに徐々にバンドの頭に徐々に圧し掛かる事となります...........
今作を含め現在Metallica過去作のアーカイヴ化が断続的に進行しておりますが、今作は音質の賛否を抱える作品でございます。
今作は日本ではSonyからユニヴァーサルへ配給権移籍の際には(CDの材質やCD制作自体の音質向上もあるのでしょうか?)若干音質が変化している感がございます。そして(オリジナルに即した感のある)日本独自リマスターの存在。
何をか言わんや、でございます..............
現在では入手が困難。この機会に是非。
注:発送方法は変更になる場合がございます。宜しく御願い致します。