「東アジアにおける公共性の変容」
藤田弘夫 / 慶應義塾大学出版会
定価: ¥ 5,720
東アジアという世界を中心に、社会秩序の根幹をなす「公共性」という視点から社会文化間の比較研究をおこない、グローバリゼーションのなかで変容を迫られている公共性のあり方を論じる。
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■目次
まえがき 田中重好
◎第一部 東アジアの公共性の概念の重層と変容
第1章 公共性の比較社会学 藤田弘夫
第2章 「新しい公共性」論へ――実証的社会学からの提案 田中重好
第3章 伝統的家族制度と「公」「私」の観念
――中国と日本の社会比較を通じて 王向華
第4章 台湾における市民的公共性の構築を巡る学術と政策の動向
――陳其南の「公民社会」論とその政策的実践を手掛かりに 河口充勇
◎第二部 東アジアの公共性の諸相
第5章 中国人のペイメント感覚と公私関係
――公共観とペイメントシステムの変遷 櫻井澄夫
第6章 中国における人口政策の変遷と公共観の変貌 若林敬子
第7章 日台の高速鉄道公共輸送の比較
――パラダイムキャッチアップのタイムラグに見る公共性の差異 城地茂・劉伯ウン
第8章 中国都市の公共空間試論
――ギルド会館、広場、住宅団地および「公共建築」をめぐって 熊田俊郎
第9章 ベトナムにおける《公共性》――戦争・都市・市場経済 橋本和孝
第10章 韓国の放送制度にみる公共性の変化 李光鎬
◎第三部 東アジアの公共性の基層と変貌
第11章 村落合併から考える中国農村の「公」 南裕子
第12章 日常生活から考える中国の公共性 徐春陽
第13章 18―20世紀の北京における下水道・糞尿処理にみる公共観 熊遠報
第14章 中国の地方都市における公共性の一側面
――『漁民』の廟の活動を事例として 稲澤努
第15章 中国貴州省の観光化と公共性――ミャオ族の民族衣装を中心として 鈴木正崇
◎第四部 外国系住民と公共性の交錯
第16章 北東アジアのグローバル化
――エスニシティとナショナリズムの交錯を考える 佐々木衞
第17章 サンフランシスコの華人新移民団体における相互扶助と公共性:
福建会館を事例に 吉原和男
第18章 外国人集住地域における「ローカルな公共性の再構築」が意味するもの
――日系ブラジル人の集住団地の事例から 渡戸一郎
第19章 EUにおける人の越境移動と公共性
――重層化する公共空間と移民外交(Migration Diplomacy) 岡部みどり
索引
執筆者紹介
【管理用】
3319H386
東アジアにおける公共性の変容 (慶應義塾大学東アジア研究所叢書) 藤田弘夫/編著