ドーム・ナンシー(ドーム兄弟)/Daum (フランス)
アールヌーヴォーのガラス工芸において、エミール・ガレとともに光彩を放ったのがドーム兄弟である。
兄のオーギュスト・ドームは1878年と弟のアントナン・ドームは1887年、父のジャン・ドームがフランス東部のナンシーで経営していたガラス工場に入ってガラス工芸にたずさわる。
日用的なガラス食器等の製造をしていたが、ガレなどの工芸家とも親交があり、1889年のパリ万博ではガレに学んだカメオガラスに新技法を加え人気を得て、 1900年のパリ万博ではグランプリを獲得し、ガレと並ぶほほどの名声を得た。パリ万博での成功を契機に、彼らの工場でも格調高い美術作品の生産を開始。アールヌーボー様式の優美な作品を数多く世に残した。
ガレ同様植物を主題にしたものや、ドーム兄弟が好んだ風景を主題としたものが多い。エナメル彩色や色ガラスの粉を用いたヴィトリフィカシオンなどドーム独特の美しさがある。
また、パート・ド・ヴェール作家のアマルリック・ワルターをはじめ、ジャック・グリューベール、アンリ・ベルジェ他多くの芸術家をデザイン、制作、装飾の専門家として迎え、水準の高い美術ガラス作品を生産、市場に送り出すとともに、家具作家ルイ・マジョレルや、金工作家のエドガー・プラントとの共同製作も手掛け、ガラス以外の素材との組み合わせによる芸術表現も積極的に試みた。
ドーム社は1920年代よりアールデコ様式の作品を手掛け、またそれ以降もクリスタルガラスのオブジェの制作やサルバドール・ダリのデザインによるパート・ド・ヴェールの作品を発表するなど時代の流行に即した作品を発表し続けた。アール・ヌーヴォーを代表する工房のひとつとなった。
オーギュストは1909年、アントナンは1930年にそれぞれ死去するが、同社は現在も、高級クリスタルガラスの専門メーカーとしてクリスタル・ドームの社名で存続している。
【異色溶かし込み】ガラスに異なった色のガラスを流し込み、色ムラなどを意図的に作る技法。
今回出品のドーム工房作「異色溶かし込みグラスコップ」は、アンティーク商品です。真贋を保障しての出品です。
大変希少な作品です。現品限り、ぜひこの機会にご入手下さい。
骨董品,酒器,アールヌーボー,ナンシー,フランス
ドーム工房(アンティーク)
ドーム 異色溶かし込みグラスコップ
中古品
商品番号 g-dm-mo-33
価格 132,000円 (税込)
サイズ 径 約 6.5cm 高さ 約 12.2cm
付属品 化粧箱
原産地 フランス(ナンシー)
商品の特徴 古美術品
状態は良好ですが、経年のスレなどが少々あります。 全て手作りのため、少々歪みや斑が有ります。
技法 異色溶かし込み(ヴィトリフィカシオン)、側部にエッチングサイン
数 量 現品限り
ギフト対応 可
注 意 充分注意して撮影等しておりますが、お使いのモニターによっては色が違って見える場合があります。