ガーネットは、様々な化学的組み合わせにより、多種多様な種類があり、熱烈なファンもおられます。某は、さほどガーネットには興味がありませんが、トップランクのツァボライトや、トップランクのロシア産デマントイドは、とても美しいと思います。
さて、今回、皆様にご紹介する商品ですが、大変希少な、白いガーネット、別名「リューコ(白という意味)ガーネット」でございます。学術的には、「グロッシュラーガーネットの一種」だそうですが、この「リューコガーネット」は、(1)真っ白なもの、(2)ごく微量に黄色を含むもの、そして、(3)ごく微量にグリーンを含むもの、の3種類がありますが、当商品は、最後に紹介しましたタイプです。ペアシェイプの形をしているのですが、その尖った先端のみ、ごく微量なグリーンを感じます。
実は、このガーネットは、パキスタン人の取引先から購入したのですが、これ以外に、あと3つのルース(小さなラウンドシェ―プ)がありました。しかし、一つは、透明度に欠けており彩度が低いし、表面に欠けもあり、また一つは、内部に割れがあって、売り物になりません。さらなる一つも、黒っぽく汚らしいインクルージョンが散見され、同様に、当方では売り物にならないような品質でした。そして、何よりも、これらの3つは、どれも。サイズが0.5ct以下のラウンドシェイプでしたので、なおさら買う気が起こりませんでした。
では、当商品はどうなのかというと、先の3つとは、天と地ぐらい、品質が異なります。まず、サイズが、1ctを超えております。このリューコガーネットは、1ctを超えるものがほとんど存在せず、それだけでも価値が高いです。次に、内部が、高品質なダイヤモンドかと思われるぐらいクリアーです。肉眼では、インクルージョンを確認できないようなレベルです。さらに、石自体の彩度が秀逸で、モヤのごとき邪魔者がございません。最後に、カットや全体的シェイプの美しさが卓越しています。通常、こういう希少宝石の原石は高価で希少なので、大きな窓が出来たり、左右が少しアンバランスになったり、ケツが深すぎたり、逆に、ケツが浅すぎたりする事が多いのですが、全然そういう減点要素がなく、最大限の美しさを出す為に、惜しみなく原石を削ったような、そんな理想的な容姿をしているのです。アメージングです。
産地はパキスタン・・・・・。ペシャワール(ピンクトパーズで有名な都市)を州都とする、カイバル・パクトゥンクワ州のアフガニスタン国境で採掘されたものです。この辺りは、反政府組織が、警察や軍事施設にたびたび自爆テロを行っている危ないエリアでして、日本人が行けるような場所ではありません。宝石関係のパキスタン人が言うには、パキスタン警察は悪い奴らだという事ですので、反政府組織が必ずしも悪いとは限りません。近辺にあるエメラルド鉱山付近で採掘される鉱物をめぐって両者がドンパチやるなど、まあ、めちゃくちゃな地域となっております。そんな場所の奴が、わざわざタイにやってきて、某の取引先のパキスタン人に売った石です。それを、マッサ太郎が品質を見極めたうえで、皆様にご紹介させて頂きます。