まず、申し上げておきますが、写真がとんでもなく美しい感じで写っておりますが、実物は、もっとボケた青色で、しかも、薄いです。まあ、お値段がお値段ですので、ちょっと常識をはたらかせて頂けましたら、こんな上質な青色ではないという事が容易に推測して頂けるとは思いますが、中には、商品説明文をしっかり読まずに、写真だけでプシュッとご落札なさる方がいないとは限りませんので、まずは、長々と「写真に関する注意事項」を延べさせて頂きました。
実物より美しく映ってしまう現象は、(1)薄いアクアマリン、(2)薄いサファイア、(3)薄いパライバトルマリン、この3つが代表格でございます。逆に、実物の美しさが写真で現れないのは、(1)モゴク産のトップランクのルビー、(2)ムゾー産のトップランクのエメラルド、(3)バターリャ産のトップランクのパライバトルマリンが代表格です。
パライバトルマリンの商品説明文などで、しばしば申し上げていますが、写真で美しく映っているパライバトルマリンは、絶対に美しくありません。実物は、薄かったり、暗かったりします。上質なパライバをお求めになる時は、当方で、数十個のパライバを実際に見てお買い求めになるのがベストの選択です。
あっ、失礼致しました。パライバが絡みましたので、ついつい熱くなりました。しかし、それにいたしましても、ビルマの宝石は軍部のクーデターのせいで、とんでもない事態になっておりますねえ。9月のタイのバンコクで、宝石の国際展示会があったのですが、いつも出店しているはずの「渡哲也さん(のそっくりさん)」は、見かけませんでした。おそらく、商品を揃えられなかったのだろうと思います。今回、出店していたミャンマー人業者によると、ミャンマー産の宝石の流通量は、かつての20%ほどに落ち込んでいるそうです。おそらく、本当でしょう。顔なじみのミャンマー人業者からは、ミャンマー産のルビー、ブルーサファイア、ヒスイでいいのがあったら売ってほしいと頼まれるぐらいですから、ぜんぜん品物が無いんだと思います。
そんな中、今回、皆様にご紹介いたします商品は、な、な、なんと、ビルマ産非加熱のブルーサファイアでございます。コーンフラワーブルーやロイヤルブルーがギラギラに輝いている高級品ルースではありませんが、一応、非加熱のビルマ産ですから、そういう産地やナチュラル性を重視なさる方であれば、お持ちになっておかれる価値はあると思います。こういう「ゴミ石(あっ、ゆうてもうた…‥)」は、なかなか日本では購入できないですからねえ・・・・・。
先日、「非情のライセンス」という刑事ドラマをDVDで見ていたら、以下のような場面がありました。
少女「じゃあ、宝石は、海や山と同じものなの・・・?」
宝石鑑定士の父「そうだ。海や山や陸と同じ、自然の一つだ。だから、大事にしなくちゃいけないんだよ・・・・・」
少女「お父さんは、宝石を自然の一つとして守ろうとしている・・・・・、そうなのね? 私も、これからはお父さんと同じ生き方を・・・・・」
自然の一部として宝石を愛(め)でかわいがるタイプのお客様・・・・・、美しさは、下の下(あっ、また、ゆうてもうた・・・・・)ですが、この子たちを慈(いつく)しんでみませんか?お待ち申し上げます。
*どちらのルースも、産地証明付きの鑑別書が付属で付いてきます。