内容は言わずもがな。
ラインナップは名手揃い、Jim Metheos(G)、Ray Alder(Vo)、Joey Vera(B、現Armored Saint)、
Bobby Jarzombek(Ds、Per 現Spastic Ink、Halford ex-Juggernaut、Riot他)、Frank Aresti(G、B-Vo)となります。
ツアー・ラインナップとしては長く続いたものの(ライヴ盤を含め)作品制作がなかった現行編成による初の作品でございます。
バンド自体はかの名コンピレーション盤で隠れ名盤として知られる「Metal Massacre Ⅴ」にデモが取り上げられた事でも知られる
Judas Priest、Iron Maidenルーツの正統系アメリカン・メタルバンドとしてシーンに登場。
またその音楽性に沿う名盤制作でも知られ、通なファンの支持が篤いバンドでもございました。
音楽性の核はJim Metheosでございますが、関わるヴォーカリストで音楽性が変化する事でも知られており、
Ray Alder加入以後はルーツにあるプログレッシヴ・ロック的なメロディ感覚を生かした正統・テクニカル系の音楽性を指向したものとなっております。
Metheos/Alderが基本的な音楽性のユニットの感がありアルバム毎にゲストを迎えという感がございますが、
ここ近作重視したキーボードを含めた音楽性から離れようという意向が見られ、
ルート回帰的なツインギター重視もあり、ここでは以前脱退したFrank Arestiを起用。
また近作で準レギュラー化している名手Joey Veraに加え、ジャズ/ロック系にも絡むハイテク系名手Bobby Jarzombekを起用、
がミソの感がございます。
(多分に漏れず)時代色を取り入れるという事があり、かのDream Theaterの現状的な音楽性が見え隠れしておりますが、こちらが先。
(プログレ系にルーツの一つを持つとは言えど)正統系メタルの音楽性が強い事があり、
過剰な難解さやハイテク感は避け、現代へヴィ感のあるリフが目立つとは言えどメロディ重視の作風が非常に好感が持てる作風となっております。
(またアコースティック・ギターの使い方が良い意味で作品のアクセントと化しております)
前ヴォーカリストJohn Archとのプロジェクト”Arch/Metheos”での成果を持ち込んだ感がございます.................................
キーボードを外した事で音の隙間が増えた事もミソ。
空間を生かした音造りや作風で、過剰で詰め込みがちなこの手の音楽性にありがちな音楽的な落とし穴を避けている事も見事な感がございます。
Fates Warningでは初の録音となる名手Bobby Jarzombekではございますが、キャリア屈指の名演の一つ。
また名手Joey Veraとの見事なリズム隊も非常な聴きものでございます.......................................................
ボーナスCDは四曲。
”Firefly”の秀悦な拡大ヴァージョン、音楽性の毛並みが違う為に作品から外された感のあるポピュラー感の強いこれまた秀悦な未収録曲。
2009年9月12日アメリカ・アトランタでのフェスでの実況録音。
名作”Parallels””Disconnected”二作からそれぞれ二曲となります(今作と同じラインナップ)。
この機会に是非。
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