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「玩草亭百花譜 ― 福永武彦画文集」上中下・全3巻です。中公文庫。状態は、未使用に近く、非常に良好です。送料はクリックポストで185円です。
★内容: 小説家、詩人の福永武彦は優れた随筆家でもり、また本書を手に取れば明らかなように「良き画家」でもあった。かれは「玩草亭」と名付けた信濃追分の山小舎で晩年多くの時間を過ごし、病気療養のかたわら、野の草花をスケッチし随想とともに書き残した。それらを中心に、上・中・下3冊揃えに編纂した、かけがえのないオールカラー画文集である。
《上巻》: 信濃追分の風物に心惹かれ、四季折々の野の花々を丹念に写生した総カラーのスケッチ帖。やぶかんぞう、われもこう、ニシキギの紅葉、実をつけたボケの木、追分の山暮しで草花の名前を調べ採集場所をも記し、おのずとでき上ったという小図鑑。病身を絵筆の中に憩った日々がしのばれる。
《中巻》: 草花の同定を学び、これまでの単なる写生ではなく、より深い興味で観察・記録した山荘でのスケッチ。また入院中に描いた満開のこでまり、窓から眺めた春の雲や鯉のぼり・・・。 ―― 原稿用紙にペンで字を書くよりは、カンヴァスの上に絵具を塗っている方が面白いにきまっている、と。
《下巻》: 「絵かきはいいなあ」と最晩年の五年間は、草花の写生に情熱を傾けたという。入院退院をくり返す日々、追分の自然と野の花をいとおしむ熱い視線はひたすら画帖にそそがれ、絵は佳境に入ってゆく。水彩と色鉛筆による草花帖、宍道湖晩景、小布施の秋、お節料理の御馳走帳等々。草花索引付。
★著者、福永武彦は1918年(大正7年)、福岡県生まれ。小説家、詩人、フランス文学者。東京帝国大学仏文科卒業。加藤周一、中村真一郎らと文学研究グループ「マチネ・ポエティク」を結成。戦後、結核による長い療養生活が続いたが、長篇『風土』で注目され、次いで戦時下の青春を描いた『草の花』で作家としての地歩を確立。著作としてほかに『冥府』、『廃市』、『忘却の河』、『海市』、『死の島』(日本文学大賞)など。現代文学ではまれなほど小説の方法が意識的で実験的であり、ロマンの創造に意欲的であった。評伝『ゴーギャンの世界』(毎日出版文化賞)、画文集『玩草亭百花譜』などのほか、多くの評論や訳書もあり、また加田伶太郎の筆名で推理小説を、船田学としてSFも書いた。1979年死去(享年61)。作家・池澤夏樹は実子。
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