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* 八重山黒木(エーマクルチ)の三線を探している方必見です。名工・内間直樹氏により丹精込めて製作した最高級八重山黒木の小与那城型(クーユナー)が入荷致しました。現在八重山黒木は伐採禁止で,流通していないのが現状です。木は規制前に伐採して六十年経った四つ割り材で完全に乾燥しているため歪みや捻りはありません。今回の材はシラタもなく全て実が詰まっている黒実の芯材です。これ程の良材は滅多になく幻の銘木と言えます。それでとても入手困難であり八重山黒木の価値はシラタが少なく芯材の黒実が多いかによって価値が決まりますので非常に希少価値の高い物となっています。
* 棹が完成したのは棹の心にあります様に令和六年九月十二日です。棹の重さはカラクイ,歌口,チル(糸),チーガ(胴)を除いて 530gで全て完成した総重量は1.3kgです。棹の長さは歌口から爪裏まで一尺五寸八分で(48cm)全長は天の先から猿尾まで二尺六寸三分で(80cm)で,乙,上,五の幅は2cm厚みは2.1cmで,断面は卵型で握りやすい用に削られています。又,糸蔵の長さは3.8cmで幅は1.3cmです。
* 八重山黒木とは,最高級の材質として八重山地方の石垣,西表またその周辺離島に自生する国産の黒檀になります。外国産の黒檀と同じ種類の木です。クルチと黒檀は,別の種類と思われている方もいますが,方言名でのクルチは主に八重山産を指しますが,単に黒檀と呼ばれるものは外国産を指します。違いは外国産は自生している地域が熱帯であることや土質の関係で材質が硬いため楽器にした場合甲高い音になります。それに比べて八重山産は地域が北寄りで四季がある事と,土質や気候の違いから木質が柔くて方言でムチミと言う八重山産の独特の粘りがあります。それで楽器にした場合,音が柔らかく余韻に粘りのある音が特徴となっています。古典音楽に音質が合うと言う事で王府時代から大変好まれた材料です。
* 黒木とは,柿の実がなる種類の木で芯材が黒色になるのが特徴です。原産国はインドで東南アジア一帯に自生しています。北限が沖縄あたりだそうです。成長が大変遅く芯材が10cm程度になるのに百年かかると言われています。三線の棹材に使える様になるには二百年以上かかるものと思われます。しかし近年乱伐や森林開発で数が激減しており規制がかかってほとんど入って来ませんので在庫があるのみです。そこで沖縄では不要になった床柱や庭木を再利用しています。また植林活動も行っています。そう言う訳で国産の貴重となった材で作った三線はこれから数が少なくなるのでこの機会にぜひ入手されることをお薦めします。
* 名工・内間直樹氏は明治の名工・喜屋武盛朝氏(ニックネーム ちゃんぐぁー)から四代目になります。この三線の棹のタマイの取り方にも名工・喜屋武盛朝氏の特徴が良く出ています。明治時代の流れを感じさせる作風となっています。棹の心には作者の直筆サインがあります。内間氏は十九歳から三線製作を始め,四人の先生方に製作を師事。三十歳で本格的に三線製作を専業で始め,お客様を師と仰ぎ助言や提案を受け入れることや製作に積極的に電動工具を導入することによって良い作品を作れる様努力しています。また内間氏は三線は職人自身が演奏者でなければ作ることは困難だと述べていて何よりも弾き手のことを考えて製作し,購入して下さった方の笑顔を思い浮かべながらいつまでも手元に置いて大切にしてもらえるように丁寧に作るよう心がけています。普段から気を付けていることは歪みが無いように目を休ませながら作るようにしている事と,三線は楽器なのでテレビなどの情報源から激しいものを見てしまうとどうしても棹作りに影響が出るので本人は見ないようにしている様です。本人曰く「私はまだまだで死ぬまで勉強です。」と述べて,三線製作の奥深さや探究心を大切にしています。
* 塗装工は比屋根良章氏で塗装は令和六年十月二十三日に仕上がりましたので新品の作品です。塗装はスンチー塗りで(スンチー塗りとは木目をそのまま鮮やかに魅せる透明塗りのことです。)塗料はカシューを塗って頂きました。内面からの落ち着きのある艶が特徴です。それから塗りが仕上がるまでに材によっては,十工程かかり塗っては研ぎ出しを繰り返すので一ヵ月以上かけて仕上げられます。非常に丁寧な仕事をされる職人さんなので美しい仕上がりとなっています。透明スンチー塗りで材が真っ黒なので黒塗りに見えますが決して黒塗りではありません。
* チーガ(胴)の皮張りは内間氏によってなされたものです。皮は厳選した錦蛇の大粒鱗の新皮で使い込む事で更に良い音に変化するものとなっています。両面本皮一枚張りで張り具合は表が八分,裏が六分です。木枠材は欅(ケヤキ)と楠木(クスノキ)の組み合せで沖縄の職人さんが製作した物です。
* 付属品として,ティーガ(胴巻き)には八重山ミンサー,糸かけは上里氏が製作,カラクには渡慶次氏作の高級カンプー型で材は黒檀(先の白い部分は人工物ではなく天然物を使用),この三線は県産品を使用しておりますので本物の三線と言っても言い過ぎではありません。
* 音色については, 鳴りの中にも八重山黒木の柔らかみのある音が特徴です。本張りチーガが良く音を引き出しています。説明と実際の音色はYouTubeにアップしておりますので,下記のURLから八重山黒木・小与那の音色と,でますのでご視聴して頂くことが出来ます。それからスマホやタブレットのスピーカーには限界がある為イヤホンやヘッドホンなどを利用して視聴されますとより実際の音に近くなりますのでお薦めです。
* 与那城型とは,真壁と同じ時代の人だと言われていて,与那城の作と伝えられています。通常ユナーと言われています。糸蔵が長く野面が糸蔵の端まで一直線で天は糸蔵の先から曲がり棹が太めで,その為太い音が出ます。古典,八重山民謡をなさる方に人気のあるデザインで地元沖縄では真壁の次に人気があります。
* 小与那城型(クーユナー)とは,普通ユナーを一回り小さくしたもので方言で小のことをクーと言うのでクーユナーと呼ばれるようになりました。内間氏のピシャッとした特徴の良くでた,飽きの来ないデザインです。
* 安心輸送の為新品のアルミハードケースをサービスでお付けして送らせていただきます。棹立ては付属しません。
* オリジナルの製作証明書が付属します。
* 送料込みの価格となっています。価格が高額になっているのは入手困難な最高級八重山黒木を使用した物で非常に希少価値の高い三線ですので一生の宝物として又は代々受け継いで頂く家宝としての三線となっております。この機会に是非ご検討をして頂けると幸いです。
* 最後まで読んで頂きありがとうございます。お気に召されましたら入札のほうどうぞ宜しくお願い致します。
八重山黒木・小与那の音色
https://youtu.be/emc2U8iuutY?si=R7BNkuyZYAWVFN-1