御存知! 名手Dennis Stratton/故Clive Burr/Paul Dianno在籍時 衝撃の大傑作1st「Iron Maiden 」 輸入盤中古でございます。
盤共に非常に状態の良い中古でございますが、盤に若干擦り傷がございます。
内容は言わずもがな。
ラインナップは初期名手揃い。
Steve Harris(B、B-vo)、Dave Murray(G)、Paul Dianno(Vo、後にDianno、Gogmagog、Paul Dianno's Battlezone、Killers)、Dennis Stratton(G&B-vo、後にLionheart、Praying Mantis)、故Clive Burr(Ds)となります。
1975年英国ロンドン”Layton”にて結成。
極初期にRon Matthews(Ds、後にBernie Torme)、Paul Day(Vo、後にMore)、故Thunderstick(Ds、後にSamson)等々が在籍。
紆余曲折の末、1978年11月にHarris/Murray/Dianno/Sampsonに固定。
Paul Cairnsを更にギタリストに迎え、1978年末にデモ録音(4曲)を行います。
HM系クラブ”Heavy Metal Soundhouse”を運営していたNeil Kayの推薦もあり反響を得、また後に敏腕マネジャーとして名を成す(高学歴の)”Rod Smallwood”と出会い、マネージメントを託す事となります。
その後、デモ録音三曲を「The Soundhouse Tapes」としてリリース(同デモ収録”Sanctuary”は出来に不満の為、未収録)。
こちらは大反響を呼ぶ事となります。
(追加プレスを行おうとしたもののテープ流用の為、マスター音源は消去。5000枚のみで打ち切られる事となります。故にマスターテープは現存せず)
その後、ギタリストがPaul Toddを経てTony Parsonsに交代。BBCでの録音に臨むものの、Tony Parsonsが脱退。
直後の1979年12月にかの”EMI”との契約が締結。
三名のプロデューサーをレコード会社が提案。
四人編成にてGary Edwards(Rainbow”Down to Earth”、MSGの1stのエンジニア)と試験録音(”Burning Ambition”録音)に臨むものの、ソリが合わず却下。
またAndy Scott(かの”Sweet”のギタリスト)を迎えるものの、演奏方法を巡って対立し却下。
Doug Sampsonが健康問題で離脱すると演奏力強化の為、かの”Samson”を一時的に離脱していた故Clive Burr、またそれに加えて正式なレコーディング経験を持つDennis Strattonををスカウト。
その後、デビュー作制作に向けてセッションを続ける間に”Sanctuary””Wrath Child”をセルフプロデュースにて制作。
(EMIリリース”NWOBHM”コンピレーション盤”Metal for Mutas”用に前者は提供)
最後の候補の一人”Wil Malone”(王立音楽院出身、かのサイケ/ポピュラー系”Orange Bicycle”のメンバー。Black Sabbathの”Sabotage”ストリングスアレンジ担当)をプロデューサーとして渋々起用し、
本格的に制作に乗り出す............................という面倒な経緯がございます........................
目まぐるしく且つ奇想天外な展開をする楽曲が目立つもので、疾走感が伴うもの。
正に新世代の幕開けとなった感のある名作でございます。
メタル分野でございますが、R&R色が強い感じられるもので、衝動や衝撃が伴うという感。
Ian Gillan系ではありながらもパンク的なヴォーカルスタイルや音楽性を強く加味するPaul Diannoの存在やタイトで直線的、疾走感を得意とするドラミングが特徴的な故Clive Burrがミソでございます。
Steve Harris自身はパンク色を否定しておりますが、それに繋がる鋭さが加わった音楽性である事は事実でございます。
(パンクという音楽性の解釈の違いの感が.....................................)
次作以降に姿を消す”Charlotte the Harlot”的な奇妙なポピュラー感覚が備わる楽曲が存在している事もミソ。
後にGuns'n'RosesのAxel W.Rose曰くの「1stは凄いけど、2nd以降は............」との発言は、次作以降に姿を消すスリリングなR&R感や個性的なポピュラー感にある感がございます。
次作以降は定番メタル化で質の向上を(メジャー化も加え)段階的に図っていく事になる事からも、常に衝撃と真新しさ・新鮮さを求めていった全盛期Guns'n'Rosesとは異なる歩み、という感もございます。
非常にスリリングで衝撃的、正直かの「The Soundhouse Tapes」とは比較にならない程洗練・向上した音楽性で、時代の扉を開いた名作という感がございます...........................
某メンバー曰く「Wil Maloneは何もしてくれなかった」との事で、事実上のセルフプロデュースであった模様でございます。
((スタジオの手配、予算・スケジュール管理等)事務的な事ばかりで音楽的なインプットはなかったという感が........................)
音造りといい相当不満であった模様でございますが、その八十年代特有の作り物感とは異なるチープさが作品の印象に功を奏した感があり、
時代を超え、ジャンルを超えて支持される今作の特異性が伺えるものでございます.............................
但し、次作以降や全盛期も八十年代特有のディジタル感強い作り物感ある録音・制作とは明らかに異なる音造りを指向しており、今作がある種の基礎となった感がございますが、
EMI契約前のBBC録音での音造りが今作といい、次作以降といい、非常な影響を与えている感がございます......................................
”Sanctuary”収録がミソ。
かの「The Soundhouse Tapes」録音時未収録曲のリメイク版で、かの「Metal for Mutas」盤に収録されたもの。
ラインナップ変更で演奏力強化が顕著に伺えるもので非常にスリリングな出来となっておりますが、初期アルバム制作セッションでの録音。
セルフプロデュースとは言えど、プロデューサーが決定しない段階でのデモ録音感が非常に強いものでございます。
次作以降は姿を消すタイプの楽曲で非常に貴重なもの。
Iron Maiden 自体が”NWOBHM”の権化と見做される感がございますが、そのムーヴメント自体が様々な音楽性を含むものであった事を物語る感がございます。
但し、”Sanctuary”本編収録という米国リリース仕様となっており、大作”Phantom of the Opera”はエンディングのPaul Diannoのセリフが削除というものでございます....................................
CDデザインには、当時非常に問題になったシングル盤ジャケット・デザインが使われております...............................
(この問題で、当時北アイルランド”Belfast”でのライヴが「安全が保障出来ない」と中止に...................ラインアップ変更後随分と後に開催が可能となりましたが、時の流れを感じさせるものでございます.......................)
現在では入手が困難。この機会に是非。