MILES DAVIS / ON THE ORIGIN OF DARK MAGUS / LIVE AT SHABOO INN 1974 (2CD)
2021 VOODOO DOWN Records 006 (VDD 2021-006)
Supervised by SO WHAT! Label.
Recorded Live at Shaboo Inn, Willimantic, CT, January 26, 1974
1st Show from 1974 Tour
Band Recording // 24bit Digitally Remastering in 2021
Miles Davis - trumpet, organ
Dave Liebman - soprano saxophone, tenor saxophone, flute
Pete Cosey - guitar, percussion
Reggie Lucas - guitar
Michael Henderson - electric bass
Al Foster - drums
James Mtume Foreman - conga, percussion
DISC 1
1. FOR DAVE
2. TURNAROUNDPHRASE
3. TUNE IN 5
4. AGHARTA PRELUDE - Applause
DISC 2
1. IFE
2. TURNAROUNDPHRASE
3. FOR DAVE
4. CALYPSO FRELIMO
マイルス・デイヴィスの愛好家から絶大の信頼を受け、数々の名盤を生み出した伝説のレーベル“ソー・ホワット”。その“ソー・ホワット”レーベルの完全監修を受け、2020年末に発足したのが“ヴードゥーダウン・レコーズ”です。初めて“SO WHAT!”のレーベル名を記載することを許可されたことからも信頼の厚さがうかがえます。丁寧なリマスタリングに、こだわりの帯付アートワーク、美麗なピクチャー・ディスクのプレス盤。新鋭レーベルながら早くもマイルス・コレクター必携アイテムとして注目を集めている本レーベルから新作のリリースです。
今回は1974年のツアーから初日の音源登場です。かつてリリースもある本音源ですが、最新のマスターを利用し、部分部分にそれぞれ細かいリマスタリングを施してあります。ソフィスティケイトされた“美しさ”ではなく、極限まで楽曲の持つ“迫力”を追求した圧巻の音質に仕上がっています。1973年と1975年にマイルスは来日公演を行っているため、日本のファンにはやや印象の薄い年となるかもしれませんが、このツアーから3月30日カーネギー・ホールでのコンサートはテオ・マセロにより編集され、アルバム『ダーク・メイガス』としてリリースされています。『ダーク・メイガス』はどこか陰のある、病的に鬼気迫る名作です。今回リリースするのはこのツアーの初日にあたるシャブー・インでのコンサート。この初日の段階では73年来日時のメンバーと同じ編成ですが、『ダーク・メイガス』に使われた3月30日ではエイゾー・ローレンスとドミニク・ガモーが参加しており、更にその後のブラジル公演などでも引き続きこの新編成が試されています。しかしご周知の通り1975年の来日公演『アガルタ』『パンゲア』では、また73年の初期編成に戻されています。従って本アイテムは“73年75年と同じ基本編成で聴く『ダーク・メイガス』時”としても価値があるわけです。やや“陽”を感じる73年と比べ“陰”の74年の演奏は『ダーク・メイガス』同様に鬼気迫るものがありますが、メンバーが新編成前の定番である分一丸となった猪突猛進ぶりが窺え、聴く者を圧倒します。この病的なまでの気迫で75年まで突き進んだマイルスが、一旦表舞台から姿を消すのも納得と言うもの。『アガルタ』『パンゲア』と比べても異彩を放つ『ダーク・メイガス』の、始まりとなるシャブー・イン公演を、生まれ変わった素晴らしい音質で体感してください。