イメージ法とはスポーツ選手の間でしばしば用いられており、例えば、野球選手はホームランを打つ自分をイメージすることで持てる能力を最大限に発揮することができます。
私たちは潜在意識でつながっており、潜在意識に働きかけることで、脳はイメージと実際の体験と区別することなく受け取ります。
イメージも実体験と同じ効果をもたらします。
例えば、風のない部屋で、幅20cm 長さ10mの板を床に置いてわたるという目標を設定すれば、私たちは簡単に渡ることが出来ます。
しかし、この板を高さ10mの所に上げ、同じように渡りなさいといわれても思うように渡れません。
このときの、私たちの心の中の状態は、最初床に板があるときは「私は渡ろうと思うし、私は渡ることが出来る」という心の状態にあります。
しかし、10mの高さまで板を上げると、「私は渡ろうと思うが、もしかしたら落ちるかもしれない」と私たちの心の中では、落ちるときにイメージが働きます。
このように私たちは「何々をしようと思うし、それは出来る」という状態のときは目標を達成し、「何々をしようと思うが出来ない」という心の状態では、いくら意志の力で頑張っても出来ません。
このことを「努力逆転の法則」と言っています。
頭の中に浮かんでくるイメージに伴って、からだの中にも同じ反応が現れるということが知られています。
「痛そう!!」と思ったときには、誰でも思わずからだをこわばらせます。
その逆に、「安心!」「うれしい!」などの気持ちは、からだそのものを自然にリラックスさせてくれます。
好きな…懐かしい…もう一度行ってみたい場所などのイメージを思い浮かべながら、その時にからだの中に沸き起こってくる安らぎの感覚を体験してみましょう。
これによって、ストレス解消や自己実現、性格緩和、能力アップに大きな効果がえられます。
自分の望む将来や活躍している自分の姿をイメージとして取り入れ、リラックスした状態で毎日思い続けることが大切です。
ガイダンスにより、頭に安心した心地よいイメージを導き、心身をリラクセーションさせます。
これを続けていくと、私たちの体は着実にイメージの方向に向かっていきます。
ナレーション : 片平 久美子
監修 : 群馬大学医学部(リラクゼーション外来) 小板橋 喜久代
編集 : 荒川 唱子 (福島県立医科大学看護学部)
1.プログラム 22:16 / 全5曲(22'16")
【CDの使い方】
このCDは、ガイド役のナレーションによって、自然の豊かな風景のなかに案内するように構成されています。あなた自身の自由なイメージが膨らんでいくのを助けてくれるものです。より深くリラックスした感覚が広がっていくのを味わってください。
● 呼吸を調えながら、頭の中をできるだけ空っぽの状態にしていきます。
● イメージのガイド(ナレーション)にしたがって、好きな場所、行ってみたいところの風景を思い浮かべます。
● からだのまわりから沸き起こってくる自然の景色や感覚(光や音、香りや風の流れなど)をありのままに受けとめるようにします。
● そのままの状態で、しばらくゆったりと過ごします。